補習授業を回避せよの段3 ページ38
山田「ま、勝負は決まっているだろうがな」
土井「なんせ六年生の中でも教科成績も実技の成績もトップを取り合っている、あの二人が相手ですからね…」
山田「しかもアイツらは十年来の幼馴染み…。いくら仲がよいとは言え、まだ入学して一年も経っていないあの子達とは連携に差が出る…」
土井「まぁ六年生の技術を見せるためと思えば、いいんじゃないでしょうか」
山田「そうだな」
『んで、どーする?仙蔵ぉ』
仙蔵「お前なら、一年は組はどう動くと思う」
『二人組か、三人組…。それが途中で合体することはあれども、基本的に少人数で動いて捜索範囲を広げてくるだろうねぇ』
チリン…と鈴を鳴らしながら、木の上に座った龍之介が答える
その隣の木の上で、背筋を伸ばして隙のない仙蔵がうなずいた
仙蔵「私もそう思う」
『こっちもバラバラになるかい?』
仙蔵「一年生数人相手に二人では大人げないからな」
それじゃ、と言って仙蔵が木の上を跳んで去っていく
それを見送った龍之介は木の幹に背中を預けながら、フッと笑みをこぼした
『なぁるほど、ハチマキの枚数勝負になりそうだねぇ』
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作者名:湊 | 作成日時:2023年9月22日 8時