どこまでも、深く深く (ページ31)

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二十九話～戦闘アリ～ページ31

一隻の船が赤く染っていく
それも、一人の少女によって

｢うらぁぁぁ！｣

｢...っ...散れ｣

少女はタガー片手に敵を切り裂いていく
足元には人の山ができていた

｢ひいっ...｣

｢...船長かな｣

｢小娘...悪魔だな!?｣

｢違うっ...！｣

聞きたくない...と喉を切り裂いた
血に濡れたタガーを振って血を落とす
そして、裾で拭いた

｢やるじゃねぇか、まるで化け物だ｣

｢...敵の宝は酒蔵に隠されてる｣

｢何処からそんな情報手に入れた？｣

｢床の踏み心地が他と違った｣

｢よし、お前ら！宝を船に詰めろ！｣

宝が積まれる間、少女は船に残った女の子と目が合う
同じ位の歳女の子、その目は怯えていた

｢ごめん...嫌なもの見せたよね｣

｢何してんだ｣

｢この子、近くの港まで降ろせない？｣

｢契約外、無理な話だ...が｣

｢が？｣

｢お前がこの後アフタヌーンティーに
付き合ってくれるならやらないこともない｣

予想外の答えに驚く少女
そしてぷっ...と吹き出した

｢海賊が？アフタヌーンティー？くくくっ｣

｢可笑しいかよ!?｣

｢別に、それくらいなら｣