どこまでも、深く深く

二十八話 ページ30

｢...ここ...｣



目が覚めた少女は辺りを見渡す
手足は縛られて動けないが必死に首を動かした
豪華な装飾に包まれた部屋は煙で視界が悪い
しかし奥に人影が確認出来る



｢目が覚めたか｣

｢ロドリゴは何処だ｣

｢そこの水槽だ｣



人影が迫ってくる
そいつは先程の海賊だった


｢俺はアーサー、ここの船長だ。お前は？｣

｢A｣

｢早速だがA｣



海賊はポケットから少女のネックレスを出す



｢契約の代わりだ、このネックレス貰うぞ｣

｢返せっ...それは...｣

｢あいつとのペアリングだろ？｣



嘲笑う海賊に腹を立てたのか少女は鋭い目で
睨みつける



｢おっと、嫌ならこいつがどうなるか分かるよな？｣

｢...分かった、何をすればいい｣

｢今から海戦がある、船一隻潰してこい｣

｢武器は｣

｢勿論、ここにあるぜ？｣



少女の目の前にタガーと七星剣が置かれる



｢少し研いでおいた...べっ、別にお前の為じゃ...｣

｢いいから縄を切って、戦えない｣

二十九話〜戦闘アリ〜→←二十七話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す