四十話 ページ42
「おい、いつまで泣くつもりだちくしょー」
「誰...?」
「見ての通り天使だよ〜」
「ほっといて...」
「けっ、じいちゃんから頼まれて助けに来たのによ」
「は?...」
天使から飛び出た思わぬ一言に人魚は目を見開く
「生き返らせれるん?」
「生き返らす+変身だね、条件付きで♪」
「条件って何?」
「ヴェ〜ありがちなのは声が出せないーとか」
「記憶を失うとかだな」
「他、ないん?」
「嫌ならやらねーぞ」
天使はジト目で人魚を見つめる
人魚はしばらく考え込むと口を開いた
「眠るのはダメなん?」
「珍回答かよ...」
「えー、眠らせるなら500年...かな?」
「500年...」
予想の真上を行った答えに戸惑う人魚
「人魚は長生きだから大丈夫じゃない?」
「そうだな、やるぞバカ弟」
天使は片手を繋ぎ、もう片方の手を少女にかざす
そして呪文を唱えた
光が少女を包み、眩しいのか人魚は目を閉じた
「終わったよ〜」
「っあ...!」
人魚が目を開くとそこに見えたのは
人魚になった少女
腹部の傷は綺麗になくなり、白いヒレがあった
すぅすぅと規則正しい寝息を立てている
「ありがとう...!」
「じいちゃんがどうにかしろって泣きついたらね」
「やるしかなかったんだよコノヤロー」
「じいちゃん...って...」
そう天使に話しかけようとした人魚だったが
いつの間にか天使は消えていた
「兎に角帰らんと...」
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守宮烏(プロフ) - もみじさん» ありがとうございます^ ^ (2020年6月13日 5時) (レス) id: 1296702c2e (このIDを非表示/違反報告)
もみじ(プロフ) - 良いですね!可愛いです! (2020年6月12日 23時) (レス) id: 61d5d81753 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:守宮烏 | 作成日時:2020年5月3日 21時