三十六話 ページ38
砂浜で何度も拳を打ちつける少女
手元は涙に濡れ、砂が湿っていた
そして胸元のネックレスを握りしめた
「ロドリゴっ...ロドリゴっ...!」
「なぁ、お嬢ちゃん」
「何...?」
「俺の兄ちゃん知っとるんちゃう?」
「ロドリゴのこと...?」
「おん」
少女が一緒に居た人魚とは違って
ヒレの赤い人魚が少女に話しかけた
「兄ちゃんに何かあったん?」
「ロドリゴがっ...宮殿に...!」
「...どこか分かる?」
「分かんない」
「はぁ...どないしよ」
その人魚は少し考え込む
すると急に顔を上げた
「おーいアントーニョ!」
「何や、ギルちゃんか」
「船の場所見つけたぜ!」
「すぐ連れ戻すで、親父に怒られる!」
「あのっ!」
「ん?そいつ誰だ?」
銀髪の人魚が少女を見て不思議そうにする
アントーニョと呼ばれたその人魚は
事情を軽く説明した
「お前って強いのか?」
「一隻潰せる」
「なら採用だな!アントーニョ、頼む!」
「はぁ?まぁ、ええけど」
人魚は少女の腕を引き額にキスを落とす
そして海に引きずり込んだ
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守宮烏(プロフ) - もみじさん» ありがとうございます^ ^ (2020年6月13日 5時) (レス) id: 1296702c2e (このIDを非表示/違反報告)
もみじ(プロフ) - 良いですね!可愛いです! (2020年6月12日 23時) (レス) id: 61d5d81753 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:守宮烏 | 作成日時:2020年5月3日 21時