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三十一話 ページ33

見張り以外が寝静まった後
少女は水槽に近づく



「ロドリゴ」

「A...」

「ごめん、守れなくて」

「ええよ、気にしとらん」



水槽の縁で項垂れる少女
そんな少女の顔に人魚は冷たい手を当てる
流れる涙を親指で何度も拭った



「悪魔なんかじゃないのに...!」

「そんなこと、俺が一番知っとおよ」

「ロドリゴ、帰りたいよ...!」

「でも、俺はここでもええ」

「なんで...?外に出られないし...」



ポロポロと涙を流す少女と人魚は額を合わせる
そして目を閉じた



「お前と一緒に居れるなら、何処でも嬉しい」

「わかんない、分かんないよ...」

「俺が泉に居たは場所に縛られた世界やった」

「え...?」

「ここは場所に、海は身分に」



少女の背中に人魚は腕を回した



「勿論、Aも同じやろ?」

「あっちだったら...自由...」

「ではなかったで?過去に縛られとった」

「っうぅ...」

「両親のこと話さんかったのは何かあるんやろ」

「私は...」


ずっと一人なんだ

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守宮烏(プロフ) - もみじさん» ありがとうございます^ ^ (2020年6月13日 5時) (レス) id: 1296702c2e (このIDを非表示/違反報告)
もみじ(プロフ) - 良いですね!可愛いです! (2020年6月12日 23時) (レス) id: 61d5d81753 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:守宮烏 | 作成日時:2020年5月3日 21時

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