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モトキside



本当は言うべきじゃなかった。

でも俺の気持ちを知ってほしかった、なんて……君を困らせるだけなのにな。

ほら、今もなんて言おうか迷ってる顔してる。

君は優しいから、俺を傷付けないような言葉を探してるはずだ。



モトキ「昔の話だよ。もちろん今もAちゃんのこと好きだけど、それは仲間的な意味の好きだから」

「……そっか」

モトキ「だから、忘れて」



俺がAちゃんのことを好きだったのは紛れもない事実だ。

でもそれは今必要のない、邪魔な想い。



「……ごめんね」

モトキ「謝んないでよ。謝られたら余計惨めな気持ちになる」

「でもさ……」

モトキ「でもも何もない。俺が言ったことは綺麗さっぱり忘れる!OK?」

「……分かった。でもこれだけは言わせて」



Aちゃんはしっかりと俺の目を見つめて口を開いた。



「好きになってくれてありがとう。モトキくんが私の何を好きになったのかは知らないけど、そう想ってくれてたことは純粋に嬉しい」

モトキ「……うん」

「……本当は、辛かったでしょ」

モトキ「……ちょっとね」



でもさ、俺君とマサイが仲良さそうにしてるところを見るの好きなんだよ。

お互いがお互いのこと大好き、って側から見てる俺にも凄い伝わるし。



モトキ「……もうこの話は終わり!」

「えっ」

モトキ「次会った時にはAちゃんは俺の昔の気持ちなんてなーんにも覚えてない!!」

「そんな催眠術的なこと言われても」

モトキ「ほら、旦那さんと予定あるんでしょ!」

「ちょっ、モトキくん!」



Aちゃんの背中をぐいぐい押して撮影してた部屋から出した。

荷物も無理矢理持たせて自分でも強引だと思うけど、家から追い出す形になっちゃった。

バタン、と玄関の扉を閉めたその場に座り込んだ。



モトキ「……バカだなぁ、俺」



昔、君のことが好きだった。

そう言い聞かせてたんだよ、本当は。

認めたら止まらない気がして。

君とマサイの仲に亀裂が入るって分かってたから封印してただけで。

君と笑い合いたかったから、心の中で否定し続けてただけで。



俺はいつからか。





君のことが…────





モトキ「好きだよ……っ」





消えたはずの恋心がいつの間にか蘇ってしまった。

こればかりは誰にもバレる訳にはいかない。

好きだったことは伝えてしまったけど、これ以上はダメだ。





あぁ、好きになってごめんね、Aちゃん。





俺、今でも君が好きなんだ。

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ゆりりん(プロフ) - 終わるんですか〜(涙)この作品大好きでした〜!(涙) (2019年10月26日 23時) (レス) id: 638a835745 (このIDを非表示/違反報告)
www - 夫婦ね〜いいね〜(私は違うけど・・・) (2019年10月26日 20時) (レス) id: c017dbb3ff (このIDを非表示/違反報告)
ゆりりん(プロフ) - きゅんきゅんします〜! (2019年10月24日 23時) (レス) id: 638a835745 (このIDを非表示/違反報告)
せいら/うおたみん(プロフ) - フラグがたったってことは…?!笑これからも楽しみにしています(´∀`) (2019年10月22日 10時) (レス) id: 2c14e8117c (このIDを非表示/違反報告)
www - 最近いいね!w (2019年10月16日 16時) (レス) id: c017dbb3ff (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2019年9月1日 0時

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