150.殺した感情 ページ4
モトキside
シルク達が帰った後、俺は複雑な気持ちで暫く突っ立っていた。
まさか俺が昔Aちゃんのことが好きだったなんて、誰も知らない訳だから看病を任されたんだ。
マサイからもLINEで俺が帰るまで看病頼んだってきたし、信頼されてるのが何か余計辛い。
モトキ「ふぅ…」
大丈夫、俺はAちゃんのことはメンバーとして好きなだけ。
そこに恋愛的な感情は、ない。
モトキ「……よし」
込み上がってくる“
ノックをするとガラガラの声の返事が返ってきた。
モトキ「雑炊持ってきましたよー」
「あ゛りがとうモトキくん」
モトキ「いいえ。食欲はある?」
「……実はそんな゛にない」
モトキ「そっか。なら食べられるだけ食べてくれればいいよ」
熱の時って食欲湧かないよね。
それも見越して少なめに作ったけど、これでも多いなら俺が食べちゃおう。
モトキ「できたてで熱いから気を付けて食べて」
「う゛ん。い゛ただきます」
高熱でもしっかりと手を合わせて挨拶をするAちゃんは本当に礼儀正しいと思う。
雑炊を食べるAちゃんを眺めてると目が合った。
「雑炊、美味しい゛」
モトキ「本当?よかった」
「……モトキくんはい゛い旦那さんにな゛りそう」
モトキ「急にどうしたの」
「料理もできて、こうや゛って看病してくれ゛るから」
……彼女でもない女の子を看病するのは、君がメンバーで、大切な存在だからだよ。
Aちゃんじゃなかったらこんなことしてない。
モトキ「……ありがとう」
それだけ言えばよかったのに、俺は余計なことを口走った。
モトキ「Aちゃんはマサイのいいお嫁さんになれるよ」
「え゛っ」
何で俺は自分で自分の首を絞めるようなことを言ったんだろう。
分からないけど、気が付いたらそう口にしていた。
「まだ…分かんない゛よ」
モトキ「そうかな」
「……でも゛、そう゛なれたら゛嬉しい」
Aちゃんはガラガラの声だったけど確かにそう言って、とても嬉しそうに笑った。
ズキズキと心臓が痛い。
モトキ「大丈夫だよ、なれるよ」
痛い。
苦しい。
モトキ「Aちゃん、いつまでもマサイの隣にいてね」
君はマサイの隣が1番似合うから。
ねぇマサイ、これだけは許して。
心の中で謝ってから、俺はAちゃんの頭を撫でた。
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www - やっぱいいねー (2019年7月6日 21時) (レス) id: 423bf3fc22 (このIDを非表示/違反報告)
瀧(プロフ) - wwwさん» 昨日モトキメインの小説作りました!よかったら読んでみてください!(*^^*) (2019年7月2日 19時) (レス) id: 5c3fcd6700 (このIDを非表示/違反報告)
www - モトキメインの小説出来たら教えてくださいね! (2019年7月2日 17時) (レス) id: 423bf3fc22 (このIDを非表示/違反報告)
瀧(プロフ) - ムルセンさん» 私もその動画観ました!イケメンですよね(//∇//) (2019年7月1日 17時) (レス) id: 5c3fcd6700 (このIDを非表示/違反報告)
ムルセン(プロフ) - さっき笑ってはいけないマサイ観てたんですけどね。やっぱイケメンだなって思ったんですね。 (2019年7月1日 13時) (レス) id: 70acea0c88 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:瀧 | 作成日時:2019年6月19日 0時