93-赤髪海賊団との出会い 4 ページ43
あんぐりと口を開けて自分を見上げている彼らを見下ろす。
威嚇のために獣型の体を最大の大きさにしているからAの方が遥かにデカい。
首を後ろに回し、部下数人に怪我がないかザッと見る。
無傷な部下達に安堵した。
『お前達は森の入口まで下がってなさい』
「でも軍隊長…！」
『命令よ、下がれ』
そう言えば不満そうにはしているけど素直にAの指示通りに森の入口まで下がる。
部下達が離れたことを確認してから再び前を向き、赤髪海賊団と向き合う。
「あんたのこと知ってるぞ、革命軍の“新世界軍”軍隊長の“白龍”だろ？」
『……そりゃどうも。
私もあなたのことを知ってるよ、“赤髪のシャンクス”』
それで？部下からあなた達が人を探していると聞いたけれど』
「あァ、そうなんだ！
名前を聞く前にどっか行っちまって名前は知らないんだが、革命軍で医者をしていると聞いた。
黒髪で天使みたいな女だった」
「…お頭、急に天使とか言われても困らせるだけだろ」
「本当なんだからしょうがねェだろ！？」
……天使？？
聞き間違いではなく、この男は確実に天使と言った。
一体どういうことだと激しく気になったが一旦置いておこう。
やはりシャンクスはAを探しているようだ。
『…何のためにそいつを探してる？』
「俺前にそいつに助けられたんだがちゃんと礼を言えてなかったから、礼が言いたいんだ」
『……それだけか？』
「あァ、会って礼を言ったらこの島から出て行くと約束する」
Aを真っ直ぐ見つめ、巨大なドラゴンを目の前にしても物怖じせず言うシャンクス。
その言葉に嘘は感じられないし、実際に嘘は言っていない。
「けど、ぼんやりと横顔は見ただけだから特定できねェかも…」
『……はァ』
「ほらみろお頭、情報が少なすぎるんだよ」
「白龍呆れて溜め息吐いてんぞ」
「そんなこと言われてもよォ…」
『……ねェ、“赤髪のシャンクス”』
「ん？」
本当はこんなことしたくなかったが仕方ない。
彼らに敵意がないことは十分伝わっている。
用が済んだら島を出て行くという言質も取った。
さっさと帰ってもらうためにはこうした方が早い。
獣型から人型に戻った。
人型だとシャンクスより20cmは身長が低くなるので今度はAが彼を見上げる。
『────数週間前、あなたを助けたのは私だ』
目をまん丸にしている四皇の姿は滑稽だった。
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エースファン - 最初から拝見してます！とても面白いです。更新頑張ってくださいね、応援してます (2021年10月3日 21時) (
レス) id: e23982275e (このIDを非表示/違反報告)
KOMA(プロフ) - 素敵な話です！応援してます！ (2021年10月3日 16時) (レス) @page39 id: 2f9b06972b (このIDを非表示/違反報告)
ゆみ - ローぷうちやんがハート海賊団のつなぎきてみたいだつてなかまになりたいじやないかな (2021年9月28日 18時) (レス) id: 3ad59a45e6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆみ - ぷうちやんありがとううれしいよつなぎきたいならろーにたのんでみたら (2021年9月28日 18時) (レス) id: 3ad59a45e6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆみ - わたしはただローのあねさまとしてして大好きなおとうとローまもりたいだけ (2021年9月17日 17時) (レス) id: 3ad59a45e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瀧 | 作成日時：2021年9月9日 23時
