優しい彼の裏の顔【竈門炭治郎】【鬼滅の刃】

20話 ページ21

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善逸side







「…ま、お前がそう言うなら止めねーけどよ」




はあ、とでっかいため息をついて頭をガシガシとかいた。…くっそ、顔がいいな。




「うん、ありがとう」


「…さっさと助けてこいよ」




そう言って何かを投げつけて来た。
それは護身用のスタンガンだった。




「…もし万が一、
自分の身が危ねぇと思ったら使え」


「あんたこんなの持ってたの？…こっわ」


「てめぇ返せや」






どこまでもお人好しだな、アンタは。

手を伸ばしてきた先生を軽くあしらって、
スタンガンをポケットに押し込む。






「へへ、ありがと先生」


「おう」




そう言って俺はくるりと先生に背中を向けて歩き出す。…きっと炭治郎の家に居るんだろうな。

怖い、物凄く怖い。
出来ることなら危ない事に顔を突っ込みたくないし、自分の身を滅ぼすようなことはしたくない。


…でも。
俺の大事な人が、愛する人が危険な目に晒されてるってなったらさぁ。




「怖くても、行くしかないでしょ…」





ああくっそ超ヤダ！！！
でも…待ってて、A。
頼りなくて泣き虫でヘタレな俺だけどさ、
君の事は絶対守ってみせるから。





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「…もう'前"と同じ結果になるんじゃねえぞ…









________________善逸」









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