治くんは、おさまらん。

治くんは、珍回答がおさまらん。 ページ9

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私の隣の宮治は、一言で言うなら幼稚園児だ。


食っちゃ寝、食っちゃ寝、たまにバレー。


そんな欲に従順に生きる姿はまさしく幼稚園児。




まぁ何が言いたいかと言うと、


私はこの隣の席の幼稚園児が、


授業中起きている姿を一度も見たことはない。



そしてまぁ、そんな治くんを、


厳しいと有名な英語の先生は許すはずもなく。





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「おい宮！はよ起きろ！！」



「！！！耳元で叫ばんとってくださいよ.......」



「はぁ？元はと言えば寝てるお前が悪いやろ。


よし、じゃあ寝てた罰として、

この英単語訳してみ。」






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そう言って、先生が指した単語は＿＿＿




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「.......先生、俺の事バカにしすぎや。

プロポーズ、やろ？そんくらい訳せるわ。」




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【purpose】


意味は目的。



ちなみに治くんの言う、

“プロポーズ”という意味の単語は、


【propose】であり、微妙にスペルが違う。








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「へぇ？じゃあ具体的にこの文と、

同じ意味の方の【purpose】で例文作ってみぃや。」



「.......？この文と同じ意味の方？

何個もあるんか？よぅわからんけど.......」





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.......こいつに絶対正解が答えられるわけが無い。


クラスの全員がそう確信した瞬間だった。



治くんは、突如席から立ち上がり、


私が驚き反射的にそちらの方へ体を向けると、

治くんは私の方を向き、ひざまづいて、、

私の手を取って言った。






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「I propose to Nisina!!!!」




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無条件でその瞬間、


クラス中に、悲鳴に近い叫び声が響いた。



当の本人は言った後に、

盛大なことをやらかした自覚をしたのか、

頬をみるみるうちに赤くしていった。



そして私は、割と冷静な頭で、

とりあえず一般常識の返事を述べることにした。




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『.......年齢的に無理やろ？』




「んんん！仁科さん！

マジレスやめてあげて！？



.......よし、宮！！

先生、お前の漢気に感激したから、


今日はもう寝ててもいいで！！

(色々)お疲れさん！！」





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.......先生、厳しいキャラ保とうや？




そして、治くんは自席に座り、

真っ赤な顔を隠すように机に突っ伏した。



.......なんやねん、このカオス。





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幼稚園児の脳みそじゃあ、


英語はかなり難しかったんやろな。



治くんは、珍回答がおさまらん＿＿＿＿





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英単語を作者自身が間違ってました。

すみません(泣)

治くんは、食欲がおさまらん。→←治くんは、ウブさがおさまらん。

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