治くんは、おさまらん。 (ページ41)

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治くんは、ピュアさがおさまらん。ページ41

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今はビュッフェの場所に向かって歩いてる。

.......それはええねんけど、さっきからずっと治くんがモジモジしてんねんけど、何なん？

トイレか？それなら流石に自分で言うよな.......？とか考えるも理由は見当たらへん。

あと.......そろそろ手ぇ繋ぐくらいしたいなぁ、なんて思っていると、

「うぉ、ぶつかんで」なんて声と共に、
治くんに手首を掴まれ、引き寄られる。

あかんわ、考え事しすぎて、回りみれてへんかった。

今度はちゃんと前を見て歩き続ける。

.......先程掴まれた手首は暫くそのままやった。

しかし次の瞬間、その手首にあった治くんの温もりが、気づけば私の手のひらに移っていた。

つまり、治くんが.......手を繋いでくれたってこと。

治くんの割にはナチュナルにしたようやけど、そんな治くんは耳まで真っ赤。

手を繋げただけでも嬉しい。
けど.......私は結構欲深いし、照れてる人見ると、もっと照れさせようと意地悪もしたなんねん。

私は、少女漫画で予習したように、
そっと、その繋がれた治くんの手の指に、自分の指をからませた。

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『.......私は、こっちの方がええ。』

「んぐっ、俺も深くそう思いますぅぅ.......

(え、何なん？可愛さで俺を殺しにかかってるんか？てか、Aの可愛さがあれば世界中の武器要らんて絶対。)」

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.......なんか治くん、世界規模くらいの凄いこと考えてそうやな(大正解)

その後も治くんの、耳の赤さは引く気配はなかった。ほんま治くんはピュアさが全開やな。

.......まぁ、かく言う私も治くんに自分の心臓の音が聞こえそうで怖いってくらいには、ドキドキしとるけどな。

そんなこんなで歩いた道のりは、あっという間で、気づけばビュッフェの場所まで着いた。

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その後、治くんは普段の何倍も表情筋が豊かで、美味しそうな料理を見て、食べる度に幸せそうな顔を浮かべていた。

ほんま、子供みたいに素直でピュアやなぁ。

と、私も、そんな治くんを見つめながら食べたご飯はいつもの何倍も幸せな味がした。

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そして、帰り道.......

気づけば繋がれていた手。

だいぶ慣れた様な感じもするけど、やっぱり私たちの顔は赤くて、、、

そんなお互いの顔を見ては、ぷっと吹き出して笑った。

今日は、間違いなく最高に幸せな一日やった。

治くんは、ピュアさがおさまらん＿＿＿

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