治くんは、真っ直ぐさがおさまらん。 ページ42
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それから時は進み、私達稲荷崎高校は、春高県予選を勝ち抜き全国行きを決め、それに向けて今日も練習をしている。
そんな矢先.......稲荷崎のキーパーソンとも言える彼らはお互いそっぽを向いている。つまりは喧嘩中なのだ。
2人が喧嘩をするんは別に普通や。けど今回の喧嘩はひと味違う。
いつもなら怒鳴りあい殴り合いが勃発しているとこやけど、今回はその逆。.......静かすぎ怖い。
そんな2人の険悪な雰囲気はいつもの数十倍は優に超えていた。
銀くんが言うには、“治くんが高校でバレーを辞めると正式に決定したこと”が喧嘩の原因らしい。
.......うーん、ここで割り込む勇気はさすがにないけど、このまま険悪な雰囲気のまま春高前の練習が進むんもなぁ。
と、考えていると、沈黙を貫いていた治くんが突然口を開いた。
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「.......俺は、ずっと“飯”に関わる仕事やるって決めとってん。
何でバレーを続けてる方が成功者っていう認識なん??
俺は妥協して道を進むんとちゃうねんぞ。」
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.......前に風邪ひいて、治くんのおにぎりを私が食べた時に言っとった、おにぎり屋さんになろうかなぁっての、結構本気やってんなぁ。
と、呑気に考えていると、、、
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「80歳なった時、
俺より幸せやって自信もって言えたんなら、
そんときもっかい俺をバカにせえや。」
「.......上等や、くたばる時に、
“どや俺の方が幸せやったぞ”って言うたるわ!!!」
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気づかんうちに掴み合いが発生。
流石に春高前の怪我はあかんから、止めに入る。
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『ちょっ、あんたら、!それ以上はやめえや!』
「.......うん、俺、幸せさで負ける気せぇへんわ。」
「あ゛?なんやと?」
「やって.......これから先死ぬまでずっとAと一緒なんやろ? そんなん世界一幸せなんは俺やって想像だけで言えるわ。
.......ってことで、Aはこれからも俺の横で笑って、幸せにしてなー!」
『....お、おん?』
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そのあと、私は思った、
つい勢いで返事してもうたけど......
これって軽くプロポーズになるんちゃうか?と。
.......でも、きっと私は“つい勢いで”じゃなく、ちゃんと考えて返事したとしても、きっと治くんの横を歩く決断をするやろう。
やって、治くんのアホみたいな真っ直ぐさが私は大好きやもん。
やから夢に向かって真っ直ぐ進む治くんを、ずっと横で見守ってたいと思うんや。
治くんは、真っ直ぐさがおさまらん___
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治くんは、勘違いがおさまらん。→←治くんは、ピュアさがおさまらん。
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アニメラブ - 続編みたいです!! (2022年10月28日 15時) (レス) @page50 id: 224878efa2 (このIDを非表示/違反報告)
ナッツ - 続編みたいです!お願いします! (2022年2月26日 0時) (レス) @page50 id: ad6bc992f8 (このIDを非表示/違反報告)
える - 続編待ってます! (2021年8月14日 10時) (レス) id: dae120511d (このIDを非表示/違反報告)
かすたぁど - 続編みたいです!待ってます!! (2021年8月5日 10時) (レス) id: f00f6ed815 (このIDを非表示/違反報告)
田中(プロフ) - 好き (2021年4月19日 2時) (レス) id: 5c13cd4981 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おかかのおにぎり | 作成日時:2020年2月24日 23時