治くんは、おさまらん。 (ページ37)

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治くんは、涙がおさまらん。ページ37

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＿＿ﾊﾟﾝﾊﾟﾝｯ

「「『治、侑、お誕生日おめでとう！！』」」

「「.......えぇ！？」」

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双子達が部室に来た瞬間、クラッカーの音と共に、祝福の声を全員で揃えてかける。

何を隠そう、、、私たちが双子達に冷たく接してたのは、この日の準備のためやってん。

ほんまに治くんの相変わらずの子犬みたいな顔に、罪悪感は凄かったけど.......

まぁ、驚いて、喜んでくれたみたいやし、
全部チャラやんな？

皆がプレゼントのお菓子などを各自渡していく中、
双子が突如、ワンワンと泣き出した。

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「うわぁぁぁ、ほんまよ゛がっ゛だぁ！！

皆に嫌われたんかと思ったああああ。」

「「「侑、ごめんなぁ！」」」

「よ゛がっだぁぁ、！

他の皆はまだしも！←
Aに嫌われたら俺生きてけへん.......！」

「「「治、ごめん.......って、おい！！！」」」

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治くん、めっちゃ失礼やな、、、

まぁ、そんな治くんに、私はプレゼントを渡す。

私のプレゼントは、治くんがすきやって言っとった、おにぎりのキャラのキーホルダー。

治くんは、「ありがと～！！」と更に涙と鼻水で顔をぐちゃぐちゃにして抱きついてこようとしたが、

流石に鼻水ダバダバ星人と抱き合う趣味はないため、そっと避ける。

めっちゃ悲しそうな顔されたけど、これは仕方ないやろ、、、、

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「やっぱ俺の事嫌いに.......！？」

『はぁ？何言っとるん？』

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なんかブツブツと言ってる治くんの鼻水を、私はポケットから出したティッシュで拭い、

今まで忙しくて抱きつけなかった分も含めて、治くんに思いっきり抱きついた。

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『治くん、生まれてきてくれて.......ありがとう』

「っ、A～！！！！」

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私がそう言うと、治くんはまた涙で顔を濡らして、「寂しかってんぞ～」とぎゅうぎゅう抱きしめてきた。

ちょっと苦しいし恥ずかしいけど、
寂しかったんは私もやからな、という意味も込めて、ぎゅっと抱きしめ返した。

気づけば私の肩は治くんの涙だか、鼻水だかわからんもんで、ぐちゃぐちゃに濡れていた。
.......後者でないことを願う。

治くんは、涙がおさまらん＿＿＿

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