社畜仲間ホークスさん。 ページ8
Aは疲弊していた。
まず仮免試験。学校をほとんど休むことなく、対策という名の訓練を重ねて本番に挑んだ。もちろん結果は合格だった。
問題はその後。
流石の公安も後々面倒になることを恐れて、雄英高校の教師陣にはAについてざっくりとだが、通知した。
「体育祭でのAAを見て、将来的にヒーロー界の中心を担う存在に育てるべきだと我々公安は考えた。故に彼女には公安の特殊訓練を受けてもらう」
以上が大半の教師陣に伝えられている内容(建前)だ。それからというものの教師の目線が刺さるのな「あの子も大変だなぁ」という同情的なものもあったり、「やはり凄い生徒だ」という誇らしげなものもあったり様々だ。
しかし、校長の根津と、Aの担任──そして個性無効化の個性を持つため彼女の力に違和感を覚える可能性が高い──相澤には、彼女が呪術師であることも伝えられた。
その時の相澤の「面倒臭いのが増えた…」と言外に全力で訴えてくる様な表情と言ったら。それに対してAは「私だって色々面倒臭いんですよ…」と公安での激務を思い浮かべながら、苦笑いをするしかなかった。
そうして無事仮免を取り終えて、学校からの承認も得た。
が、更なる地獄はここからだ。
仮免という現時点で最も有効と言える免罪符を手に入れた公安は、一応学生であるAに殆ど無遠慮に呪詛師と敵が絡んでいる任務を渡すようになっていった。Aに保証されているのは学校の授業時間だけ。
そのあまりの激務にAは日に日に窶れていく。クラスメイトにも心配されるが曖昧な笑みを返す他ない。…まるで高専で呪術師をやっていた時みたいだった。
とはいえ公安側が焦る気持ちは十二分に分かるし、A自身もなるべく早く羂索のシッポを掴みたいと考えているため、あまり文句は言えない。
そしてその間Aとホークスの仲は互いにタメ口で他愛もない話をする程度には深まっていった。二人は常にバディとして呪詛師と敵に関する大量の任務をこなしており、所謂社畜仲間だからだ。傷の舐め合いをしているうちに関係がズブズブになる、というやつの顕著な例がこの二人だ。
ある日の深夜、任務後。
ホークスは隣でぐでーんとしているAを見て、ふと、彼女が勉強している所あんま見てないな、と思った。
「そういやミナミちゃん、期末試験とかそろそろ大丈夫なん？」
「え、待って、明日だ…！！」
「わァ…」
ホークスは心の中で、ご愁傷さまです…と手を合わせた。
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ハノン(プロフ) - 八百万さんの優しさがしみました、、、😭更新ありがとうございます。 (4月6日 15時) (
レス) @page15 id: b1aa25fb33 (このIDを非表示/違反報告)
さくにょ(プロフ) - 続編おめでとうございます！！前編から読ませていただいておりました！これからも楽しく読ませていただきます！ (7月12日 20時) (レス) @page6 id: f500b808b7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おかかのおにぎり
| 作成日時：2023年7月12日 20時
