１３． ページ16
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暫く時間を使って、呪術関連の話は避けつつ、なんとか伏黒姉弟の誤解を解く事が出来た。
そんな中、少年は何故か私に心底同情するような顔をして“伏黒恵”と己の名前を名乗ってくれた。
そして私たちは今、成り行きで伏黒家の中で談笑をしている。
『そう言えば甚爾さんの再婚相手…二人のお母さんはどうされたのです？』
「あーそれが……三日前、かな？“甚爾さんから５億口座に振り込まれてたんだけどあんた達なんか知らない！？”って、血相を変えたお母さんに聞かれて、当然何も知らないから首を横に振ったんです。そしたらその日すぐ荷物纏めて家出て言っちゃって、それっきり…。」
「大方あの様子だと、手切れ金だと思って怒って出てったんだろ。きっともう帰ってこねぇぞアイツ。」
……なるほど。いや、恵くん辛辣すぎませんか？まぁ大体の事情は把握しましたけど…、というか甚爾さん、津美紀ちゃんのお母さんの口座に５億口座に振り込んだってどういうことです？手切れ金ってほんとなんですか？
「あー、まぁA買ったし、めんどくせぇこと避けたかったんだよ。んで、“その金やるからガキは頼んだ、じゃあな。”って意味で宝くじで当たった半額の金振り込んだんだよ。」
まぁ結局、金だけ持ち逃げされてガキ共は放置されてちやったみてぇだけどな。と面倒くさそうに言う甚爾さん。
…たとえ養育費や突然の別れへの償いの意を含んでようが、５億だなんて大金はそう易々と人に渡せるものじゃない。しかも甚爾さんは守銭奴な性格。…そう考えると、やり方はともかく、それらの甚爾さんの行動は全て、甚爾さんなりに彼女のことを思ってのものなんだと私は感じた。
───モヤモヤ。チクチク。
なんだ、この胸の不快感は。まるで黒いモヤがかかったみたいに気持ち悪く、チクチクと針に刺されたみたいに痛む。……今度、術式で調べてみよう。
それにしても、三日間とはいえ、津美紀ちゃんと恵くんはお母さんがいなくなった間どうやって暮らしてたんでしょう？
「お前らメシは食えてんのか。」
私の気持ちを代弁するかのように甚爾さんはボソリと尋ねた。それに対して無言で首を振る姉弟。そんな彼らを見て甚爾さんは舌打ちをしてため息を着く。
「おいA、財布出せ。こいつらメシに連れてくぞ。」
そこは貴方が払いましょうよ…そう言いたかったけれど、甚爾さんの父親らしい一面を見れたのがなんだか嬉しくて、今回は黙って頷くことにした。
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やんこち - ぐぁぁぁ…気になりすぎる！！とても素敵な作品をありがとうございます✨続き待ってますっ！！ (10月21日 2時) (
レス) @page19 id: 53e7ed5961 (このIDを非表示/違反報告)
レモン - えっとですね！直哉くんなにかに目覚めたらしいのパスワードを教えてください！ (2023年3月18日 21時) (レス) @page3 id: aff6f0444c (このIDを非表示/違反報告)
ツバメ - もっと皆の絡みが見たいです(甚爾が呪詛師から東京校の術師側に転職するのもアリかもです) 更新頑張って下さい (2022年1月22日 0時) (レス) id: e61b67cd9c (このIDを非表示/違反報告)
ツバメ - 案外甚爾がこっそり払っていたんですね私も夢主が払うのだとばかり思ってました 甚爾ごめん 何げに仕事ではちょくちょく高専側から何故か甚爾が駆り出されみたいななんだかんだの関係や絡みがあったら面白いと思うのですがどうでしょうか？ (2022年1月22日 0時) (レス) @page19 id: e61b67cd9c (このIDを非表示/違反報告)
ツバメ - もっとこの家族達の事や難しくても高専や「さ.し.す」組と色々な絡みが見てみたいです 続編楽しみに待ってます (2021年7月29日 19時) (レス) id: e61b67cd9c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おかかのおにぎり
| 作成日時：2021年4月18日 6時
