カントクの妹は青学の高嶺の花でした【2】 (ページ15)

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笠の花、3本ページ15

【笠松Side】

笠松「…は？青春学園中等…って、中学生！？」

『はい、そうですが』

笠松「いや、待て待て待て！なんで中学生が！？」

黄瀬「え、どうしたんっスか笠松先輩。そんなん俺を見に来たからに決まってるっしょ！！」

笠松「黙れ黄瀬」

『おめでたい頭をしているデルモ(笑)はすっこんでて下さい』

黄瀬「ダブルはさすがにキツイっス…」

笠松「で、なんでここにいるんだ」

メソメソ泣き事を言ってる黄瀬を無視して、再び彼女に……普段女子とほとんど話したりしねーから緊張すっけど、今はそれよりも疑問が勝った

『姉に頼まれまして』

小堀「姉？って、さっきの監督に啖呵切ってた女の子？」

『そうです』

黄瀬「うええええ！？そうなの！！？」

早川「全然似てないんスね！！」

『よく言われます』

慣れたように答える誠凛マネ……じゃねぇ…けど、まあそれはいいとして、マジで似てねぇな…

でも、これで彼女が制服ではなく洋服を着ていた理由は分かった

普通マネージャーなら練習試合に来たとはいえ、制服かジャージを着るはずだ………あんま知らねーけど

まぁ、動きやすそうな服だしマネやる分にゃ問題ねぇだろ………あ、監督が聞いたらグチグチ文句言うだろうけど

でもまだなんか…引っ掛かりがあるような…

黄瀬「それ、Aっちの私服っスか？オシャレっスね～」

『あんたの感想は聞いてない』

森山「カジュアルスポーティーでとても素敵だよ！服がシンプルな分、君の美しさが引き立っている！！」

小堀「！森山、いつの間に起きたんだ」

森山「Aさんが自己紹介した時からさ！」

早川「そんな前か(ら)だったんスか！！」

笠松「うるせぇぞ森山ぁ！」

森山が彼女との距離を詰めようとしていたから、首根っこを掴んで止めた……こいつのやたら惚れっぽい性格マジどうにかなんねーのかな…

森山「何するんだ笠松！」

笠松「何じゃねえよ、何じゃ。近いんだよお前は」

森山「ふっ、妬くなよ。俺と彼女の運命に…」

笠松「死ね！！」

『………あれ、止めなくていいんですか』

小堀「いいんだよ、笠松がいつもどうにかしてくれるから」

黄瀬「ねね、Aっち。ちょっと聞きたいことがあるんだけど、いっスか？」

『は？』

黄瀬「Aっち、俺とどっかで会ったことある？なーんか、前から知ってるような感じがするんスよね～……特に声とか」

『………さぁ？それより、もうすぐ試合始まりますよ』