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甘い胸焼け:nkm ページ3

全て合わせた粉類に溶いた卵黄と牛乳を少しずつ注ぎ、ダマが出来ないよう混ぜ合わせた生地を型へ流し込む。
あらかじめ予熱したオーブンに入れてタイマーをセットすると、急に胸へ圧迫感が。


『...喜んでくれるかな。』


たまたま、彼が甘党と聞いたから。
たまたま、菓子作りが趣味だったから。


最初は、彼の喜んだ顔が見たいから。そんな甘い考えで選んだのはフルーツタルト。ニヤケが止まらない顔でスーパーで果物を購入したのを覚えている。

...今更だけど、スキンシップが激しい行動は逆に引かれるのでは?そう気付いたのは昨日の夕食時。お笑い番組のネタでそんな事言っていたから。
笑えないよ。そう思いながら淡々と果物を切っていく。


器具を洗っていると、ピピピッ...とタイマーの電子音が響いた。
手を拭ってミトンを嵌め、オーブンから生地を取り出す。

...今まで菓子を作っている時にこんなに気分が重くなる事なんてあったっけ。
得意なお菓子も、新しいお菓子も、作るに至って不安に駆られる事なんて無かった。


好きな人の為にお菓子を作るのが、こんなに大変だなんて。


『...っ、苦しいよぉ、、、。』


粗熱の取れた生地を型から外した。
甘い甘い良い香りも、今は吐き気として襲われるだけだった。








「プレゼント?」

『あ、うん。あの...Nakamuが、甘い物好きって聞いて。』

「...美味しそうな香りする。もしかしてスイーツ!?」


パアッと明るくなる笑顔。水色のリボンで結んだ白い箱を彼の前に出す。
嬉しそうな眼差しが眩しくて、首を縦に振るとゆっくりとリボンを解き始めた。


「...おぉ!!タルトだ、めっちゃいっぱいフルーツ乗っかってる!」

『お菓子作りが昔から好きで、、その、手作りなんだけど、、、』


フルーツタルトを二切れに、プラスチックのフォークが一本。
彼は迷わずフォークを手に取り、タルト一切れの半分程を口にした。



「美味しい...。タルト自体は甘さが控えめだけど、それがフルーツ達の甘酸っぱさを引き立てている。果汁が溢れ出てくるから、幾ら食べても飽きない!」


...食レポ並みの感想に口がポカンと開いてしまった。
Nakamuの笑みはどんどん深くなっていく。


「...でも、もっと甘いのが欲しかったな。」

『あ、、っごめんね、今度はケーキとかに、』

「大丈夫だよ?」

『、え...?』



...唇に柔らかい感触、離れていく彼の顔。



「Aとのキスが一番甘いから。」


嗚呼、悩んでた自分が馬鹿みたい。

酩酊:sm→←ハングリーデザイア:kn



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36 +1(プロフ) - 怜さん» お気遣いありがとうございます。拙い文章でありますがどうかこれからも応援を宜しくお願いします。 (11月1日 19時) (レス) id: 49933bed16 (このIDを非表示/違反報告)
36 +1(プロフ) - 匿名さん» お気遣いありがとうございます。これからも宜しくお願いします。 (11月1日 19時) (レス) id: 49933bed16 (このIDを非表示/違反報告)
- 無理しないでくださいね。応援しています。元気になったら、また素敵な小説を見せてください。 (10月21日 12時) (レス) id: 7d18e03be6 (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - 把握です、しっかり休んでください (10月21日 6時) (レス) id: 714d9eb89a (このIDを非表示/違反報告)
36 +1(プロフ) - Lemon@サブ垢さん» 分かってくれる人がいて嬉しいです。^_^ (9月20日 21時) (レス) id: 49933bed16 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:36+1 | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2019年8月30日 16時

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