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シャワーから上がって歯磨きも済ませ、リビングへ行くといのちゃんはソファで小さくなって体育座りをしていた。
｢いのちゃん｣
｢…ごめん｣
｢なんでいのちゃんが謝るの｣
ぐっと黙って、膝に顔を埋めてしまう。
｢…ずっとつわり酷かったの？｣
｢…ここ、一週間くらいは特に｣
｢在宅で仕事してんのもそれで？｣
｢ん…｣
｢なんで言ってくんなかったの｣
違う、俺が言いたいのはこんなことじゃないだろ？
｢いのちゃん、俺気づいてあげらんなくて、ごめん｣
｢っう、〜っごめ、俺また泣いてる、｣
｢いいよ。
言ったろ、俺の前で我慢なんかすんな｣
｢ひ、ぐす、｣
匂い、大丈夫かな。
そう思いながらそっと抱きしめて、痩せてしまった背中を優しく撫でる。
元々細身ではあったけど、どこかふんわり柔らかかったはずの身体は抱きしめないうちに薄くなっていた。
｢落ち着いた？｣
｢んぅ…｣
｢聞かせてよ、いのちゃんの思ってること。
全部じゃなくても、言いたいことだけでもいいから｣
｢俺、ね。不安なの。
大ちゃんは、ほんとは俺と結婚なんかしたくなかったんじゃないかって｣
｢は、｣
｢俺が妊娠しちゃったから、仕方なくなんじゃないかって。
妊娠してからなんかメンタルやられててさ、毎日でも大ちゃんの顔見たかった。
大ちゃんの声聞きたかった。
…でも、これ以上重いって思われたくなくて、言えなかったの｣
｢だから、今何してるのかって聞いたの？｣
｢…うん。電話、出来るかなって。
それで、飲んでるって言われたから。
俺は色々我慢してんのにって、…俺に会わなくたって、大ちゃんはいつも通りなんだって思ったら悲しくなって…
完全な八つ当たりだよ、へへ、ごめんね｣
｢笑うなって｣
｢ごめ、｣
｢あーも、ちが…怒ってねぇよ｣
ふにふにだったほっぺたも、両手で包んでみるとほっそりしてる。
｢ねえ、そんなに俺頼りない？
いのちゃんにとって俺はなに？
…ずっと、後輩なの？｣
｢ちが、…後輩だなんて、もうずっと思ったことない｣
｢じゃあもっとさ、｣
｢大ちゃんは知らないでしょ？
俺、高校の時からずっと大ちゃんが好きだよ｣
｢え、うそ｣
｢ほんと。でもさ、大ちゃんモテモテだったし？彼女もいたし？あーこれ勝ち目ねぇわって…
だから、再会出来た時はほんとに嬉しかった｣
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Shee.(プロフ) - たべっこさん» はじめまして。コメント励みになります、ありがとうございます！ (2018年10月17日 6時) (
レス) id: 8e67ef454c (このIDを非表示/違反報告)
たべっこ(プロフ) - ありいののやりとり可愛くてにやけながら読んでます！続き楽しみにしてます！ (2018年10月16日 23時) (レス) id: 330ed6c9f4 (このIDを非表示/違反報告)
Shee.(プロフ) - ちかちゃんさん» ありがとうございます。まだまだ続きそうですのでよかったらお付き合い下さいね！ (2018年10月13日 2時) (レス) id: 8e67ef454c (このIDを非表示/違反報告)
ちかちゃん - やまひか大好きなので、結婚してるとか夢のようです。ありがとうございます。 (2018年10月13日 0時) (レス) id: be1cc30b1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Shee.
| 作成日時：2018年10月4日 20時
