イワナガ姫３ (ページ13)

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自棄酒でも。ページ13

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Sho

アラタがすんげぇしょんぼりしている。
偽の記事をでっちあげるなんて事、この
業界ではよくある事。
いいように書いてもらう事もあるが、
大抵は悪い記事の方が多い。

だから、今回の事もある意味しょうがないと
あきらめる事が出来る。

俺が彼女に愛情があるなら話は別だが、
今全く無いんだから、これでいいのかも
しれない。

ただ、後味は最悪だが。

「しょうがねぇよ……解ってるから。
　大丈夫。何年この業界にいると思ってんの、
　彼女とも別れたし、大丈夫だよ。」

「別れたのか？」

「うん。」

「そうか……」

また凹むアラタ。
なんでお前が凹むの(苦笑)

「別れたのはお前のせいじゃないんだし、
　んな凹むなよ(笑)」

「でも……」

「だったら今日はやけ酒に付き合ってよ。」

「ん。」

アラタが追加で作ってくれたつまみで
酒を片手に語り合う。

そしたらさ、俺もついつい気がゆるんじゃって
昔の恋愛話から、好きな女のタイプ、
許せなかった過去の恋愛エピソードと、
普段は絶対言わないような話がぽろぽろ……。

アラタすんげぇ聞き上手なんだもん。
しょうがねぇじゃん！

ハッと気づくと二人リビングで爆睡。

「体が……痛てぇ……」

「当たり前だ……うぅっ頭痛い……
　とりあえず後３時間あるから、おやすみ。」

そう言って俺らはそのままの姿で撃沈した。