64束 ページ23
『ごめん‥‥ちょっと裏で休んできていい?』
丸「うん‥ベッドもあるから寝とき」
止まりかけた涙を拭ってお店のバックヤードへ
心配そうについてくる丸ちゃんにバイトの時間になったら起こしてね、とだけ伝える
狭いバックヤードに置かれた簡素な折りたたみ式のベッド
横になって、目を閉じてみても眠りにつく気配はなくて少し汚れている天井を見つめる
ドアがコンコン、と鳴ってそっと隙間から丸ちゃんが顔を出す
丸「あ、大丈夫、かなぁと思って」
『大丈夫だよ』
だるい体を起こすと、慌てて寝てていいよと起こしかけた私の体をベッドに押し返す
強制的にベッドに横にならされて
少しだけ空いているベッドのスペースに丸ちゃんが腰かける
目を合わせたいのか、合わせたくないのか
チラチラと視線を移し続ける姿が愛おしく感じる
丸「‥‥僕は聞き役にもならんのかなぁ」
バイトはまだ10回ぐらい
丸ちゃんと話すのももちろん同じ数だけ
それなのに丸ちゃんといて心地いいのは彼の人柄の良さだけじゃなくて
性格的にもお互いのでこぼこがはまっているのだろう
『‥‥聞いて、くれる?
ちょっと、ありえない話に聞こえるかもしれないけど』
だから、ずっと一緒にいてくれている人達には話せないことも
すらすらと話せてしまうのかも
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作者名:桜ンボ | 作成日時:2019年5月26日 16時