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66束 大倉side ページ25
キスをしたら満足そうに俺から離れていく
大「何がしたいん」
蘭「先生をとられたくないだけ
‥‥Aにも、誰にも」
机の上に置いてあった自分のカバンを持ちドアに手をかけてもう一度俺の方を見ると
蘭「たまには、こうやって会ってね」
歪んだ笑顔で言う
大「‥‥はよ帰れ」
表面上だけは突き放しておくことしかできなくて
ずるずるとあいつの策略にハマってしまっている
Aに連絡しようかと思ったけど、今俺が何かを言っても逆効果なんちゃうかな
余計に辛く思わせてまうだけやなと思うと開けたトーク画面を消してスマホをポケットにしまった
ちょうど南にある太陽が校舎からでていく蘭に光を浴びせている
その姿はただのどこにでもいる女子高生で
狂わせてしまったことを後悔させる
俺が、いなくなれば‥と考えても
もし蘭が逆上したらそれこそAは立ち直られへんくなってまう
たぶん、Aのことやから安田にも錦戸にも自分からは言われへんのやろう
Aのちょっとだけ頑固なところ、優しい誰かが救ってくれたらいいのに
そのままAを連れ去ってくれたら‥‥
大「はっ‥‥何アホなこと考えてんねん
‥‥俺から、言っとくか」
安田か、錦戸か
どっちに言えばいいんや
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作者名：桜ンボ | 作成日時：2019年5月26日 16時
