【QK】ミモザの花言葉 vol.3【短編集】

. ページ34

.


翌朝。目が覚めるとノブはいなくて、リビングの机に書き置きが残されていた。内容はこう。

乾へ
大学に行ってきます。今日は遅くなりそうだからオフィスには寄らずに直接帰ってくるね。プレゼントはその時に渡します。じゃ、体調に気をつけて仕事頑張って。

…お前は同棲してる彼女か？手紙の隣にはラップにかけられた朝ごはんが置いてあって、おいこいつシゴデキすぎるだろ、って。

ノブの睡眠時間を俺が奪ってるの、めっちゃ迷惑に感じるな…。でも、それでさえ本人に言ったら「そんなことないよ。」って言われてしまうんだろう。

きっと今頃大学で講義を受けているだろうノブを想像して、ありがたく朝ご飯を頂いた。



「おはようございまーす。」

「お！乾おはよう。誕生日おめでと！」

「ありがとうございます〜。」

秋から冬の変わり目は、いつも体調が良くないから遅めの出勤を許してもらっている。まぁ、そもそも出勤時間とか決まってないんだけど。朝一番に予定を入れるのは避けてくれ、とだけ頼んでいて。

だから10時ごろになってやっと俺が出勤してきても、誰も疑問に思わない。会う人会う人に誕生日を祝われて、普通にメインチャンネルを撮って、以前撮ったこうちゃんからプレゼントを貰うサブチャンの確認もした。

朝が遅い分、夜は少し残って仕事をする。最近はノブがオフィスに来るまで待って一緒に帰ってるんだけど、今日は来ないらしいから…そろそろ帰ろうかな。


.

.→←喘息(HBD!) nb × ini

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す