「他と違う」ってこと Ⅱ (ページ30)

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翌日─

入間の前にこんもりと盛り付けられた料理が2つ並べられる。

「「召し上がれ！」」

「(2人が僕のために…)いっいただきます！」

アリスとクララがドキドキしながら感想を待つ。

「うん！どっちもおいし…」

と入間が言いかけるのだが…

「どちらがおいしいですか!?」

「私のだよね！」

どちらの方が美味しいかと競う2人。

「どっちか選んで!!」

「コラッイルマ様が苦しがっているだろう！お口直しにこちらを!!」

それぞれが自分の料理を入間の口に突っ込んでいく。

『2人とも！イルマくんが苦しそうだよ！』

Aが2人を止めようとした時

「おいしい！」

突っ込まれた料理を全て咀嚼し、飲み込んだ入間がそう言った。

「2つ一緒に食べるとすっごくおいしいよ！」

それぞれの料理をスプーンで掬い、アリスとクララに食べさせる。

「ほらっ！僕これが一番好きだなぁ。ありがとう2人とも！」

笑顔の入間に2人は毒気を抜かれ、拳を突き合わせた。その様子を微笑ましそうに見守っていたAは、自分も作ってきたことを思い出し、入間に差し出す。

『私もちょっと作ってみたんだけど、食べてくれる？』

「Aちゃんまで…！」

入間はAが作ってきた料理─オムライスを一口食べる。

「これはっ！」

入間が好きな料理─オペラが作ってくれるオムレツとケチャップライスを組み合わせたものを食べて、入間は感動した。

「すっごくおいしい!!」

目をキラキラさせながら伝えてくる入間に、Aも喜ぶ。

『良かった！…色々あって悩むこともあるかもしれないけど、困った時はいつでも相談のるからね！』

「ありがとう、Aちゃん！」

かくして、料理対決は引き分けとなり、アリスとクララの距離は少し縮まり…

「イルマ様には黒がお似合いに決まってるだろう！そしてAには白だ!!」

「ちがうよ黄色だよ！Aは緑!!アズアズセンス悪いよ！モテないよ！」

「ハァ!?モテるわ!!」

「それはどーかな!?」

「モテるモテないを決めるのは貴様じゃない!!」

「でも私 Aがアズアズのことどう思ってるのか知ってるよ！」

「はっ!?な、何て…」

「ただの幼馴染！」←問題児クラスAさんからの証言

「なッ!?たっただのッ…!?」

「ドンマイ、アズアズ！」

「嘘だ！嘘に決まってるッ!!」

「ウソじゃないやい!!」

少し喧嘩が増えた…