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時が、止まったようだった。
何で。どうして。こいつがここにいるの？
身体が震えて、歯がカチカチと音を立てる。まるで金縛りにあったかのように動けない。
「っ…、」
喉からひゅうひゅうと息だけ漏れていく。
『ああそうか、俺らが許可した時じゃないとお前は話せないんだっけ？…なぁ？”地下街の悪魔”』
ぱちんと、頭の中で何かが弾けた音がした。
目の前がだんだんと暗くなっていく。感情の持ち合わせない人形のように、心がしぼんでいくのが分かった。
目の前に現れたのは、5年前私が囚われていた男達のリーダー格だった男。
なぜ処刑されたはずなのにここにいるのかとか、
なぜ立体起動装置を身に付けているのかとか、
そんなことも気にならないくらいに、頭が考えることを拒否している。
『…はっ、そう、その瞳だ。”地下街の悪魔”の瞳。
＿＿＿残虐非道で、誰よりも逆らうことのできない可哀想な奴の瞳だ。…あぁ、今は兵団で兵士長補佐とかやってるんだっけ？まぁ、補佐殿にお話に応じていただけて大変光栄だ』
男は気持ち悪い笑い方をしながら、私の目の前まで歩いてくる。
『まずはその拳銃を置け。両手を挙げろ。
…ちなみに撃ったら、あとの2人が飛び出してくる』
私は目を見開いた。
こいつだけじゃなく、まさか3人とも揃って来ているとは。
私は言われた通り拳銃を床に投げ、両手を挙げた。
『いいか、俺らの願いはただひとつだ。それが終わりさえすればお前はもう用済み、俺らとはもう関わらなくていい。…どうだ？なかなかいい条件だろう？俺らから逃れられるんだ。
…それで、お前に手伝ってほしいことはひとつ。
＿＿＿俺らを逃がせ』
「…この狭い壁の中の、どこに」
『＿＿＿壁の中じゃない』
私は目を見張った。
男が言わんとしていることはもちろん想定がついていたけれど、信じられなかったし、何より現実的ではなさすぎると思ったから。
でも男にふざけている様子はなく、真剣に、そしてどこか焦っているように。
やはり私の想定通りの言葉を言った。
『＿＿＿＿＿外だ。壁の外に逃がせ』
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むささび(プロフ) - 一気に読み進めてしまいました。とても面白かったです。番外編ではなく、是非続編として本編のストーリーで夢主ちゃんが活躍＆キャラと絡むのか拝見したいです！一先ずはお疲れ様でした！また拝見出来る日を楽しみにしております。 (6月26日 17時) (
レス) @page35 id: 2279a97b0b (このIDを非表示/違反報告)
みみみみみ(プロフ) - フォールさん» ありがとうございます！完結まで見届けてくださり嬉しいです🙇♀️これからもがんばります、、！！ (2023年3月16日 16時) (レス) id: d7f9a920c5 (このIDを非表示/違反報告)
みみみみみ(プロフ) - ゆるさん» コメントありがとうございます！とても光栄です🙇♀️これからも頑張ります！😭 (2023年3月16日 16時) (レス) id: d7f9a920c5 (このIDを非表示/違反報告)
みみみみみ(プロフ) - らなさん» ありがとうございます…！とても嬉しいです😭これからも頑張ります💪 (2023年3月16日 16時) (レス) id: d7f9a920c5 (このIDを非表示/違反報告)
フォール(プロフ) - 完結おめでとうございます！！！素晴らしい作品だったので無事完結したことを嬉しく思います！！すっっごい面白く、素敵な作品で、あっという間に最後まで読んでしまいました！これからも頑張ってください！！！ (2023年3月15日 23時) (レス) @page35 id: eb505c02be (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みみみみみ | 作成日時：2022年10月22日 22時
