◆ ページ25
『お前たちも…こいつらのように出る杭は打たれると学んだ方がいいぞ。お前らが巨人のことについて調べていけば、必ずまた俺らと対立することになるだろう。こいつらみたいに穴ぼこになりたくなければ今すぐにでも調査兵団から逃げることをおすすめするな。
…今日のところはもうこれ以上戦っても意味はないだろ。攻撃してこない俺達を殺すのは調査兵団にとってはリスクしかないだろうからな』
私は唇を噛んだ。その通りだ。リスクしかない。
中央が調査兵団が仕掛けてきた戦闘だと言えば事実はいくらでも曲がる。そのまま空中分解になることだって有り得ない話ではない。
でもまだ何も分かっていないんだ。
奴らが語っていた外の世界の話しも、巨人のことについても。
『今の俺達だけじゃお前らには叶いようない。それは認めよう。…しかし、我々にも策はある。いずれ君達が苦しんで死ねるための組織がある＿＿。
今回はもう俺達は君達を攻撃はしない。市街地で
このような戦闘になったことも、調査兵団が民間人を殺そうとしていたことも公には内緒にしておいてやろう。…だからこれ以上余計な詮索はせず、黙ってあのぼろい兵舎に帰るといい』
悔しいが何も言えなかった。
分からないことだらけだ。それでもこいつらを敵に回すのはあまりにもリスクが大きい。
私は黙って少し前にいるエルヴィンさんを見る。
「…っ、エルヴィンさん」
彼は驚くほど冷静に、憲兵を見つめ返している。
その団長たる無言の圧力と雰囲気に、思わず普段から一緒にいるはずの私ですら息を飲んだ。
エルヴィン「…どんな脅しを使っても我々は巨人を追いかけることを止めはしません。そういう人達が集まってる変人集団が調査兵団…貴殿方もご存知でしょう」
エルヴィンさんの有無を言わせぬ圧に、憲兵たちも言葉に詰まっているのが伝わってくる。
エルヴィン「今回はお言葉に甘えて、見逃していただこう。壁内で無駄な戦闘はこちらも避けたい。
壁外遠征も近いしな。
…ただ。その時が来た時には私達は今度は君達を穴だらけにするだろうと、君達の裏にいる人にもそう伝えてくれ」
エルヴィンさんはそれだけ言って、「リヴァイ、A、兵舎に戻る」と私達に指示を出して身を翻した。
エルヴィンさんのいう”その時”とは、
恐らく巨人のことを突き詰めていって、また中央とぶつかり合ったときの＿”その時”。
いつかまた、必ず会う。
今度は、負けない。
私は拳を握りしめて、背中越しに誓った。
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むささび(プロフ) - 一気に読み進めてしまいました。とても面白かったです。番外編ではなく、是非続編として本編のストーリーで夢主ちゃんが活躍＆キャラと絡むのか拝見したいです！一先ずはお疲れ様でした！また拝見出来る日を楽しみにしております。 (6月26日 17時) (
レス) @page35 id: 2279a97b0b (このIDを非表示/違反報告)
みみみみみ(プロフ) - フォールさん» ありがとうございます！完結まで見届けてくださり嬉しいです🙇♀️これからもがんばります、、！！ (2023年3月16日 16時) (レス) id: d7f9a920c5 (このIDを非表示/違反報告)
みみみみみ(プロフ) - ゆるさん» コメントありがとうございます！とても光栄です🙇♀️これからも頑張ります！😭 (2023年3月16日 16時) (レス) id: d7f9a920c5 (このIDを非表示/違反報告)
みみみみみ(プロフ) - らなさん» ありがとうございます…！とても嬉しいです😭これからも頑張ります💪 (2023年3月16日 16時) (レス) id: d7f9a920c5 (このIDを非表示/違反報告)
フォール(プロフ) - 完結おめでとうございます！！！素晴らしい作品だったので無事完結したことを嬉しく思います！！すっっごい面白く、素敵な作品で、あっという間に最後まで読んでしまいました！これからも頑張ってください！！！ (2023年3月15日 23時) (レス) @page35 id: eb505c02be (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みみみみみ | 作成日時：2022年10月22日 22時
