其の弐【どうして】トリップ少女、スマホ片手に神になる｡【こうなった】

#60 ページ23

「お姉さんやっぱり強いね〜。格好良かったよ！」

ニコニコ笑顔で凄いね！格好いいね！と私を誉め倒すみつばちゃん。
いいね、もっと言ってください。

「ありがと〜！みつばちゃんの応援嬉しかったよ〜。」

ぎゅうぅぅっと抱きしめながら頭をわしゃくしゃに撫で回す。…くっそ可愛いわぁ、よし今晩はお魚にしようか。実は家裏の山を流れる澤に岩魚が住んでるのを発見したのだ。後で釣りに行こう。


「やーい雌ゴリラぁ〜」

「否定しないから、黙れ。」


あの怪力はね……うん。
言われてもしゃあないな、あ…みつばちゃんがぼやけて見えてきた。

くっそお…

「お前、釣り要員決定な。みつばちゃんの為に働け。」

「釣り？」

「そ、釣り。後でy「間宮さんっ！！」ふわっハイィｯ！？」

ビビッたぁ

振り返ると真っ赤な手で木刀の切れ端握りしめ震えてらっしゃる近藤さん…え。もしかしなくても“おこ”ですか？
いくら試合とは言え、木刀折っちゃマズかったかな。
弁償しろとか言われたらどうしよ、私お金ないんだけど。

「間宮さん！」

「ハイッ」

「やっぱりウチの門下生になってくれ！」

「はぃ？あ…私、お金ないので結構です。」

「金は取らんぞ？」

「畑や家事、食料調達で忙しいので…」

「そこをなんとかっ！
　アンタの剣は磨けば素晴らしいもんになる！」

「ムリですって……」

「頼む、俺に鍛えさせてくれっ」

しつこいっ！面倒くさい！
何この人、暑苦し！
勲さんの暑苦しさは間違いなくこの人からの遺伝だわ。


「間宮さんっ！ぜひ姉御と呼ばせて下さい！」

次は息子(ｱﾝﾀ)か！

「いや、でも私のほうが年下ですよね？男がそれでいいんですか！？」

「俺まだ17です！」

「まさかの年下ｯ！」


あーもぅ！くーくる先生、助けて。

#61→←#59

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す