#52 ページ15
ひたすらみつばちゃんを抱き締めていると、
ポン。と肩に手を添えられる。
…何処の何方か知らないですが、今癒やしを貰ってるところなんです。
邪魔伊達は無用、お引き取り願います。
そう言おうと振り返ったら。
「間宮さん、俺はお前さんの剣に惚れたっ!道場の門下生になってくれ!!」
「あ”ぃ”?」
ものすんごいキラキラした目でそう宣うオッサン…
ブンブンと振られる尻尾の幻覚が見える…近藤さん、もしや貴方も月夜狐?
どうやら、先程のチンピラ瞬殺劇を目撃していたようで息子に見せてやりたいのだとか。
それは光栄なんですが近藤さん、周りからの視線が痛いので場所を変えましょうか。
**
近藤さんに案内されて道場にやってきました。
息子さんが稽古しているのか掛け声が聞こえる。
……失礼します。
私は一礼して足を踏み入れた。
「おかえりなさい!父上っ!!」
そこには一心不乱に丸太を振る青年が一人。
どうやら彼が息子さんのようだ。
なんと言うか、ずいぶんと老けて見えr…いえ、大人っぽい顔付きですね。
バナナが似合いそう……あ、決してゴリラっぽいなぁ、とか思ってませんから。
「あ、ゴリrへぶっ」
何を言い出すんだお前は
「いって…何すんだよ!」
こっちのセリフだボケ。
今、ゴリラっていいかけたよね!?
確かに私もバナナ似合いそうとか思ったけども!
思っちゃいましたけど!
でもね、
「いいか、総悟。
物事にはね、たとえ本当のことだとしても
言っちゃいけないこともあるんだよ。」
わかった?
「ちょっとぉ!?貴女の言葉が一番傷付きましたからね!?
父上、此方の女子はいったい!?」
「…間宮さん、こいつが息子の勲。
少々いやかなり暑苦しい奴だが真面目な子なんだ。」
「…… 。…よろしくお願いします。」
「あ、いえこちら…って何!?その変な間!」
「やめてよ、ゴリ兄さん。唾飛んだ。」
辛辣な総悟の言葉に固まる勲さん。
ごめん、いきなりで遮れなかった。
「いいんですよ間宮さん…いつものことなんでっ。」
あ、なんだか可哀想になってきた。
いい大人が涙目になってるよ、総悟はちゃんと叱っておくからな。
「コホン、此方は一月ほど前から総悟達の面倒を見ている間宮さんだ。
美しい剣の持ち主でな、お前の良い手本になるだろう。
ね、間宮さんっ!」
キラキラと犬の幻覚を出しながら期待した目を向けてくる。
…勝手にハードル上げないで下さい。
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光希(プロフ) - ひよこまめさん» wwあら、そんな裏設定があったんですかw覚えときますねw (2016年12月26日 15時) (レス) id: 476a1e2e74 (このIDを非表示/違反報告)
ひよこまめ(プロフ) - 光希さん» いやっ!古事記を残した人が見たのは、アマテラス様の「コスプレして?」というおねだりによって女装していたツクヨミ様だったんです。ちなみに、スサノオさんは地上の嫁さんが大好き過ぎてあまり帰ってきません。 (2016年12月26日 15時) (レス) id: 845d9be9cf (このIDを非表示/違反報告)
光希(プロフ) - ひよこまめさん» うふふ〜古事記には姉弟とあって、スサノオが弟ですよ〜笑 (2016年12月25日 21時) (レス) id: 476a1e2e74 (このIDを非表示/違反報告)
ひよこまめ(プロフ) - 光希さん» なんだと。………いや!違う!きっと男なんです!(必死) (2016年12月25日 21時) (レス) id: 845d9be9cf (このIDを非表示/違反報告)
光希(プロフ) - すみません、月読は女ですよ← (2016年12月25日 20時) (レス) id: 0d1bd762a1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひよこまめ | 作成日時:2015年12月12日 16時