君がくれたもの

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次の曲が始まる。

忘れよう、せっかくのライブなんだから楽しまなくっちゃ！

メンバーが3人と4人に分かれ、トロッコに乗り込む。

だっちゃんさんと一緒にいるのは、西島さん、千晃さん、與さん。

何やら歌いながらボールを投げている。

ゆ「サインボール今回こそゲットせねば！」

隣は気合いで燃えている。

サインが書いてあるボールか。

これをファンは奪い合うのね笑

トロッコはゆっくりこっちに向かってくる。

私の目の前にトロッコが来た瞬間、

「・・・え？」

目の前に差し出された黄色いボール。

顔を上げると、"早く"と口パクしているだっちゃんさん。

「・・・私に？」

"うん"

ほんの少しだけの間、バレるようでバレない会話をした私達。

少し嬉しくて黄色いボールを受け取ると、もう１つボールが飛んできた。

・・・オレンジだ。

投げた本人、西島さんはこちらにウインクをしてきた。

そしてトロッコは遠くへ行く。

・・・西島さんとだっちゃんさんのサインボール。

簡単にゲットしちゃったよ・・・笑

周りの人はさっきのやり取りに気づいていないようだ。

ゆ「真ちゃんに手振ってもらえた！幸せ幸せ！って！サインボール２つも！！どこで手に入れた！？」

「取れちゃった笑」

気づいてなかったなら手渡しで貰ったなんて言わない方がいいよね笑

あれから楽しい時間は過ぎ、ライブは終盤を迎えようとしていた。

浦「そういえば二人はもうすぐ記念日だよね？」

千「９ヶ月だね！」

浦「長いねぇ〜。そんな二人にプレゼント！」

日、千「「え？」」

突然流れるイントロ。

周りからは黄色い声。

日「これって・・・。」

西「いきなりぶっ込んだ(・ω＜)★」

宇「幸せな二人に、これを歌って欲しい！」

千「歌！？っていうか私達が歌うんならプレゼントじゃないじゃん！笑」

末「まぁまぁ笑」

私にもわかる。

あの日、だっちゃんさんが歌ってくれた曲。

・・・dramaだ。

メンバーに背中を押されステージ中央に立つだっちゃんさんと千晃さん。

少し恥ずかしがりながらも向かい合って笑顔で歌う二人は、とても綺麗だった。

・・・だっちゃんさん幸せそう。

それは当然か。

だってだっちゃんさんの愛する人は・・・

千晃さんなんだもんね。

気づくと頬に温かいもの。

・・・涙。

何よ、応援したのは私の方じゃない。

なのになんで・・・









好きになってしまったのよ。

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