いつか ページ34
＿＿＿例えば。
身分の違いから、周りや両親に反対されて尚、2人の愛を信じて駆け落ちする大恋愛だとか。
相手がとてつもない美形で、多数のライバルに意地悪をされても尚、自分だけを愛し守ってくれる王子様。そんなシンデレラストーリーだとか。
…そう言うのは一切、いらない。
ただ、お互いの心臓の音が確かに鳴っていて。
地を踏む感触も、食事をした時の味覚もあって。
言葉を交わせて、意思の疎通が出来て。
こうして＿＿触れることさえ出来るなら。
私はそれ以上、何も望まない。
12時に解ける魔法も。
意地悪な継母も。
きらびやかな舞踏会だって。
いらない＿＿。
・
リヴァイ「…おい、なに考えてやがる」
ふと、頭上から声が聞こえてきた。
”事”が済んだ後半裸のまま彼のたくましい腕を枕とさせてもらっていた私は、引っ付いて彼の心臓の音を感じながら思考に耽っていた。
それを見抜いたリヴァイさんが、私の頬に手を当てながら顔を覗き込んでくる。
「え？うーん、そうですね。つまりは…」
そんな魔法なんていらないと思えるくらい。
「＿＿幸せ、ってこと…でしょうか」
こうしてくっついていられる時間が、何よりも。
安心できる時間であり、大切な時間であり、
幸せな時間である。
明日からはまた、訓練の日々が始まる。次の壁外調査に向けてだ。壁外調査に行けば、また傷が増える。彼を失うかもしれないという恐怖と隣り合わせのまま、闘うこととなる。
リヴァイ「＿＿そうだな」
優しく呟いたリヴァイさんは、私の事を抱き寄せて額にキスを落とした。
そのまま頬、瞼へと、キスを落としていく。
「…ふふ、くすぐったい」
最後、首にキスを落としたリヴァイさんはそのまま私の首元に顔を埋めた。
リヴァイ「＿＿たまに、考えることがある。お前の事を、どう前線から退かそうかと」
存在を確かめるようにきつく抱き締めてくるリヴァイさんの髪を、ゆっくりと撫でる。
清潔でサラサラと、綺麗な髪。
「それは初耳です。私を前線に置いたのは、貴方
だと言うのに」
リヴァイ「あぁ、その通りだな。＿滑稽な話だが、俺はお前をどう前線から退かそうかと考えている癖に、ずっと隣に置いておきたいと、＿＿そう、思っている。
お前が補佐として怪我を負わなきゃいけねぇのは、他でもない上司のただの我が儘のせいだ」
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みみみみみ(プロフ) - 結菜さん» ありがとうございます😭めちゃめちゃ嬉しいです！実は丁度最強組にハマって呪術のお話し書きたいな〜と思っていたので作成しました！そちらも読んでくださると嬉しいです！ (2023年1月14日 19時) (
レス) id: 8759106b01 (このIDを非表示/違反報告)
結菜 - めちゃくちゃおもしろくて、とても幸せで、私好みのお話でした。次は、五条先生のお話をかいてくれたら嬉しいです！ (2023年1月14日 11時) (レス) @page37 id: 19761245cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みみみみみ | 作成日時：2022年9月20日 22時
