調査兵団の右翼と左翼【進撃の巨人】 (ページ36)

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◆ ページ36

「…私が殺ります」

私は刃の柄に、手を触れる。

フェンメル「A！…大丈夫なのか！？」
デノン「おい正気か！？新兵何ぞに奇行種は任せられねぇよ！」

リヴァイ「落ち着け！お前ら…平地で1人で仕留めるのは無理がある、少なくとも2人は立体起動に移って…」

リヴァイさんが指示を出している最中、前方からも通常種の巨人が、犬のように4足で駆けてきた。

リヴァイ「くそっ…ついてねぇ。
…全員、立体起動に移れ！フェンメルとAは目の前から来る通常種、デノンとコットは15m級の奇行種を仕留めろ！」

リヴァイさんの指示で、皆が立体起動に移っていく。私は目の前に迫ってくる巨人の二の腕辺りにアンカーを刺して、トリガーを引いた。
身体が浮く感覚がして、風を切って巨人に近づいていく。

フェンメル「Aはそのまま気を引いてくれ！俺がうなじを削ぐ！」

私より少し遅れて立体起動に移ったフェンメルさんが、私を追い越して巨人に接近した。
巨人もまた、私たちに凄いスピードで接近してくる。そして微かに、巨人が後ろ側に重心を引いた…気がした。

「フェンメルさん！…あぶな、」

そう言ったときには遅かった。
やはり私の読み通り、巨人は後ろ足をバネにしてフェンメルさんに飛び付くように跳ねた。

フェンメル「っ＿＿！」

立体起動でこちらも凄いスピードで巨人に接近していたせいで、フェンメルさんはそのまま…巨人の口内にすっぽりと、入っていった。

「＿＿＿＿！」

目の前が真っ暗になる。
私はほぼ本能的に、ワイヤーを利用して高く舞い、アンカーを巨人のうなじに刺し直す。
何も考えられない中、＿身体だけが動いてる。

私は刃を引き抜いて、うなじを削いだ。
うなじを削ぐ直前、＿巨人の口の中から、まるで人の骨を噛み砕くような音が＿私の脳内まで響いた。