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幼馴染み 高嗣ツアー編 3 ページ31

Aside


高嗣から渡された袋の中のアイスを取り出し、冷凍庫に入れた。




「高嗣、有り難う。」




そう言って振り返れば、其処には高嗣はもう居なくて、バスルームからシャワーの水音が聞こえてきた。




「相変わらず、人の話を聞かないんだから。」




そう呟いて私は食事の用意をすると、シャワーから上がる高嗣を待っていた。




高嗣「あーっ、気持ち良かった。
A腹減った、早くメシ。」




部屋着に着替えた高嗣が、ガシガシとタオルで髪を拭いている。




「ちゃんと準備してあるから、早く椅子に座ったら。」




自宅の様に寛ぐ高嗣に、私は溜め息をついた。




高嗣「何で辛気臭い溜め息ついてんだよ。
・・・俺が何かしたか?」




"訳が分からない。"そんな顔をして、私を見詰めた。




「・・・確か私達、昼間言い合いしてたよね?」




そう尋ねれば、




高嗣「そうだっけ?
俺はAが、勝手に拗ねてただけかと思ってた。」




言い終わるのが早いか、高嗣は席に着くと手を合わせてご飯を食べ始めた。




高嗣「これ旨いな。
Aも早く食わないと、無くなるぞ。」




私が呆れている事なんか気にもせず、美味しそうに食べる高嗣を見ていると、何だか一人で怒っているのがバカらしくなった。




「此処は私の家。少しは遠慮とか無いの?」




そう言って、席に着いて食べようてする私に、




高嗣「今更俺とAで、何の遠慮だよ。」




高嗣は箸を止めずに、食べ続けてる。




反論しても無駄だと分かっているから、私も手を合わせて食べ始めた。




高嗣「素直で宜しい。」




"何処から目線なのよ。"と思いながらも、どうせ軽く聞き流されるのが分かっているから、敢えて口にはしない。




高嗣は食事を終えると、ソファーに座りテレビを観始めた。




食べ終えた私は食器を洗い終えると、バスルームに向かった。




シャワーを終えてリビングに向かうと、




高嗣「A、此処に座って。」




ドライヤー片手の高嗣が、自分が座っているソファーの下に有るクッションを指差した。




言われた通りに座ると、私の髪をドライヤーで乾かし始めた。




今までして貰った事が無いから、驚いた私は思わず聞いてしまった。




「高嗣、急にどうしたの。
何か、私に謝ることした?」




高嗣「・・・。」




私の失礼な質問に、無言の高嗣。




「怒んないから、言ってよ。」




無言の高嗣が心配になって、尚も問い掛ける私。

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作者名:紅廉 | 作成日時:2018年11月20日 20時

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