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幼馴染み 高嗣ツアー編 7 ページ35

Aside


いつの間にか眠ってしまった高嗣の寝息と心音が心地好くて、私もいつの間にか眠ってしまっていた。




ぐっすり眠れたせいなのか、昨日までのモヤモヤは軽くなっていた。




すっきりした気分で目覚めた私は、暫くのあいだ高嗣の寝顔を眺めていた。




すると目を覚ました高嗣と、目が合ってしまった。




私の心臓は昨日の余韻のせいか、落ち着きがない。




そんな私はやっとの想いで、




「おはよう、高嗣。」




そう声を掛けた。




高嗣「・・・おはよう。」




高嗣はそう一言だけ言うと、じっと私の顔を見ている。




「ど・・・どうしたの?」




高嗣の視線に戸惑い、自分の頬が段々熱くなるのを感じていると、




高嗣「A・・・腹減った。」




「・・・はい?」




昨日の夜の続きを夢見ていた私は、一瞬高嗣の言葉が耳に入らず、高嗣に聞き返えしてしまった。




高嗣「だ・か・ら・・・腹減ったんだって。」




そう言って、真剣な表情で私を見つめる。




"あぁ、そうだ・・・。
高嗣は昔から、そういう男の子だった。"




そんなに簡単に"甘々な言葉"を、言ってくれる筈なんて無かった・・・。




そう思うと、私は思わず深い溜め息をついた。




そんな私に、




高嗣「・・・A?
何なんだよ、その深い溜め息は。」




そう言って首を傾げる高嗣。




「・・・何でも無いよ。
卵焼きと味噌汁で良い?」




現実に戻った私は、そう言って布団から抜け出すとキッチンに向かった。




そんな私の背中に、"変なヤツ。"って高嗣の声が聞こえたけど、私はそのままスルーした。




それからは何時も通りの高嗣と、何時も通りの時間を過ごして、彼は帰って行った。




"期待した私が、バカだよね。"




そう思っても昨日の高嗣の様子が嬉しくて、心から幸せだと思っている私。




それからツアーが終わるまで、相変わらず私を忘れているかの様な高嗣にも、不安を覚える事は無かった。




だって私が観に行くキスマイのライブは、何時も楽しくて幸せな気分にしてくれるし、高嗣が輝いている姿は、何より私を幸福にしてくれる。




ツアーが終わった高嗣は、我が家に来ると必ず同じ質問を私に尋ねる。




高嗣「今日も、キスマイを観て幸せになれた?」




本当は私の答えなんて、高嗣は分かっている筈。




だけど私は、今日もちゃんと高嗣に伝える。




「今日もキスマイと高嗣のお陰で、私は最高に幸せだよ。」

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作者名:紅廉 | 作成日時:2018年11月20日 20時

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