私の幼馴染みその後 (ページ9)

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幼馴染み渉編１ページ9

Aside

渉《ごめん。今日、行けそうもない。》

渉からのLINEには、私の好きなウザギが誤っているスタンプが添えられていた。

A 《せっかく、渉の好きな茶碗蒸し作ったのに。良いよ、全部食べるから。》

私は最近お気に入りの柴犬がサングラスを掛けて拗ねているスタンプを送ってあげた。

渉《お腹、壊さない様にな。》

そう送られてきた言葉に、スタンプは無かった。

「お腹、壊してやる。」

そう叫んで携帯をソファーに放ると、

渉「何で物に当たるんだよ。」

何時もの渉の小言が、聞こえてくる。

慌てて周りを見渡しても、当たり前だけど渉は居ない。

「渉のせいで、空耳まで聞こえたじゃん。」

そう言って床に寝転がって、目を瞑った。

渉と付き合い始めて五年。

一つ年上で、お姉さんだった(つもり)私は、いつの間にか甘やかされ過ぎて(渉のせい)、我が儘になってしまった(渉限定)。

「ふ〜っ。」

大きく息を吐いて、

「よし。梓を呼んで、茶碗蒸しを食べよう。」

妹の梓を、「夕飯食べさせてあげる。」そう言って呼んで、一緒にご飯を食べ始めた。

梓「あれ？この茶碗蒸し、お母さんの味とは違うよね。
どちらかと言うと、わっ君家の味だよね？」

「それはそうだよ。
渉のおばさんに、作り方聞いたもん。」

梓「お姉ちゃん、健気だね。」

梓が笑ってる。

「煩い、早く食べなよ。
たくさん作って有るんだから、黙って食べな。」

梓「はい、はい。」

渉は、細いくせに良く食べる。

だから、たくさん用意しておいた。

流石に女二人だと全部食べ切れなくて、残った者は冷蔵庫に入れておいた。

ご飯を食べ終わると梓と二人、アイスを食べながらＤＶＤを見た。

暫く観ていると、突然画面に向いたままの梓が話し出した。

梓「ねぇお姉ちゃん。お姉ちゃんはこの先、わっ君とどうするつもり？」

「どうするって・・・何を？」

そう問いかけると、

梓が急に真面目な顔をして聞くから、私も身構えてしまった。

梓「何って・・・お姉ちゃんもいい年なんだし、このままわっ君と付き合ってても、結婚は難しいんさじゃない。」

他人だと気を使って、直球では言わない様な事でも、家族って容赦が無いから困る。

況してや姉妹だと、私が気が付かない振りをしようとしている事を、ズケズケと言ってくるから嫌になる。