幼馴染み 俊哉編 1 ページ30
Asaid
「もう・・・今回も最下位。」
某バラエティー番組。
色々なテーマに合わせて、キスマイのメンバーが各自で演出を考える。
中でもうちの俊くんは異才を放つ演出らしく、最下位を頂く事が二階堂君と共に多い。
俊くん曰く、
俊哉「刺さる人には、刺さるんだけどな。
多分、宮田ガールには刺さってると思う。」
ニコニコしながら言うけれど、宮田ガール全員に刺さっているかは、正直不明。
だって、私でも"えっ・・・"って、思う事も有るんだから。
正直宮田ガール全員に、細かい意図が伝わっているか心配になる。
俊くんが自信満々に出掛けて行って、"ションボリ"帰って来るときは、ランキングが最下位になった時。
大体そんな時は、俊くんの真意が伝わっていない時だと私は思っている。
スタジオでの俊くんの解説だったりメンバーとの会話の中で、遣りたかった事の意図が読める事も有るけど、帰って来てから私の質問に答えてくれて、やっと理解出来るのが殆どだ。
だけど、時々私でも分からない時もある。
今日も帰って来た俊くんに尋ねる。
「ねぇ何で壁ドンなのに、他のドンもしちゃったの?」
正直腕を上まで上げる状態は、女の子には抵抗が有ると思う。
俊哉「えっ、だって壁ドンは前にやったでしょ。
なら、"次のドン"を紹介してあげないと。」
真顔で答えてくれるけど、お題は"壁ドン"だから一つで良いと思うんだけど・・・。
「そうなんだ・・・でも手首ドンは肘を曲げて顔の横の方が、私的にはドキドキするけどな。」
俊哉「そっか・・・そうすれば脇は見えないか。」
ドン!
丁度壁際に居た私は、俊くんに手首を掴まれ壁に押し付けられる。
「えっ・・・ナニナニ?」
急な展開に焦る私。
俊哉「・・・」
近付いて来る俊くんの顔に目を瞑る。
"・・・ん?"
何時まで経っても、俊くんからキスが来ない。
うっすら目を開けると、
俊哉「成る程ね。此方の方が、キスがしやすいか・・・あっ、有り難うA。」
そう言って、ニッコリ笑顔の俊くん。
"えっ・・・もしかして、私でお試し?"
私は掴まれていた手首を振りほどいて、
「俊くんのバカ!」
そう一言叫んで、寝室に駆け込んだ。
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作者名:紅廉 | 作成日時:2017年8月25日 1時