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幼馴染み 健永 編 3 ページ46

Aside


その問い掛けに、




「彼女は幼馴染みなんだ。」




そう健永は答えてくれた。




「Aちゃん、久し振りで色々話したいんだど・・・俺達、今からレッスンがあるんだ。時間がある時、この番号に連絡して下さい。」




そう言って健永は、レシートに自分の携帯番号を書いて渡してくれた。




「うん、必ず連絡するね。
健永君、レッスン頑張ってね。」




「有り難う。待ってるからね。」




そう言うと、"バイバイ"って手を振って、友達と店を出て行った。




その夜、私は約束通り健永に連絡をした。




健永は直ぐに電話に出てくれて、お互いの今までの事や近況、地元の友達の事等を色々と話をした。




そのうち結衣ちゃんの話になると懐かしそうに、




「そっか。結衣ちゃんは、地元の大学に通ってるんだ。
結衣ちゃんにも、もう随分会って無いな。」




「そうでしょ。結衣も言ってたよ。
"健永ちゃん長く会って無いけど、頑張ってるみたいで嬉しい。"って。」




「本当に?・・・結衣ちゃんが、そんな事言っていたんだ。
なかなか実家には帰れないし、タイミングも合わなくて随分会えなかったのに、そんな風に思ってくれてたんだ。」




「そうだよ。私達ずっと健永君の事を応援しているし、元気貰ってるんだよ。」




私の言葉に一瞬の沈黙の後、




「有り難う。正直自分の此からの事を考えると、不安に思う事も多いけど、Aちゃんや結衣ちゃんが、そう思ってくれてる事が聞けて良かった。」




「良かった。
そんな風に言って貰えると、嬉しいな。」




何時も私達が元気を貰ってばかりだと思っていたから、健永君の言葉は本当に嬉しかった。




そう言った後、あまりの楽しさに随分と長話をしていた事に気付いた。




忙しい健永に申し訳ない想いで、




「ごめんなさい長い時間。つい懐かしくてたくさん話しちゃった。久し振りで凄く楽しかった。
・・・じゃあ、もう切るね・・・お休みなさい。」




私がそう告げて、電話を切ろうとすると、




「俺も凄く楽しかったよ。
ねぇAちゃん・・・また話しがしたいな。
Aちゃんさえ良かったら、時々電話しても良い?」




少し遠慮がちに話す健永に、




「えっ、本当に。
嬉しいな。私まだ此処に来てから、相談出来る友達が居なくて。」




「俺で良かったら話くらい聞くよ。何時でも連絡してよ。じゃあ、お休み。」




そう言って、電話は切れた。

幼馴染み 健永 編 4→←幼馴染み 健永 編 2 一部訂正有り



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作者名:紅廉 | 作成日時:2016年3月8日 3時

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