幼馴染み 俊哉 編 6 ページ28
俊哉side
今、俺達は一緒に暮らしている。
Aと俺の関係が変わるなんて、あの時まで考えて無かった。
敢えて口に出さなくてもずっと一緒だと思ってたし、その事を疑う事も無かった。
だからAが俺以外の男の人と一緒居たのを見た時の衝撃は、俺の想像を遥かに越えていた。
あの日俺はたまたまオフで、用事が有って実家に帰った。
その時姉ちゃんが、ソワソワしているのが目に入った。
「姉ちゃん、どうしたんだよ。」
そう声を掛けると、
「あっ・・・、俊、帰って来てたんだ。」
俺を見て慌てる姉ちゃん。
「姉ちゃん。俺に言いたい事、何か有るんじゃない?」
姉ちゃんを見ると、「う〜ん」って唸ってる。
こんな時は、大体余計な事をした時だ。
「言った方が、楽になると思うけど。」
姉ちゃんは覚悟を決めた様で、
「ごめん、俊。
実はAちゃん、今私の友達とデートしてる。」
俺の顔をチラッと、見て目を反らした。
一瞬何を言ってるのか分からず、沈黙の時間が流れた。
「・・・えっ?
姉ちゃん、何してくれてんだよ。」
姉ちゃんは慌てて、今日の経緯を話してくれたけど、ショックで話の中身がなかなか頭に入ってこない。
とにかくAに会いたくて、Aん家に向かった。
Aに用が有るからと、待たして貰うことにした。
おばさんは今日の事を知っていたみたいで、時々俺を見て笑ってる。
暫くすると車が停まったので、慌てて外に出た。
そこには、俺の知らない男の人と向き合っているAの姿が有った。
あまりの衝撃に、何も考えられずにAの名を呼んでいた。
そこからは、考えるより先に言葉が出ていた。
勢いで"彼女"って言っちゃったけど、A怒ってないかな。
姉ちゃんの友達を追い返したまでは良かったけど、その後は全くのノープランで、俺はしどろもどろで、Aに気持ちを伝えた。
Aに"嬉しかった"と言われて、その勢いのまま両家に挨拶に行った。
"一緒に住みたい。"
お願いすると、Aのおじさん以外はすんなり了承してくれた。
「知らない奴よりは、息子の様な俊君の方が良いけど・・・。」
そう呟いたおじさんには、本当に申し訳なかったけど、何とか許して貰えた。
それから俺達は、一緒に暮らしてる。
"許してくれて、有り難うこざいました。
俺とA、リアルに幸せです。"
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作者名:紅廉 | 作成日時:2016年3月8日 3時