幼馴染み 宏光編 1 ページ1
Aside
「あ〜あ!あんな事位で、あんなに怒らなくても良いじゃん。」
今日は仕事でミスをして、お局様に散々小言を言われ、先輩にも嫌味を言われた。
確かに私の記入ミス。
確認を怠った私が悪いことは解っている。
でも、皆の前であんな言い方しなくても・・・
「ハァ〜ッ!」
何もする気になれなくて、缶酎ハイ片手にベランダで空を見上げていた。
すると着く筈の無い部屋の灯りが着いて、開く筈の無い窓が開き、アイツがベランダに出てきた。
「お前何やってんの?こんな時間に。
ふ〜ん。また誰かに叱られて、落ち込んでるんだ。」
小バカにした様に私を見詰めるのは、同じ年で幼馴染みの宏光。
「煩いな。何で宏光が居るのよ。仕事忙しいんでしょ。」
「何だ当たったんだ。お前って本当に分かり易いよな。それに此処は俺ん家。」
呆れ顔で言う宏光に、
「・・・違うもん。別に叱られてないし。」
そう言って、プイッと横を向いた。
「で、今日は何で怒られたんだよ。もしかして記入ミスとか・・・」
「はっ・・・誰に聞いたのよその話。」
慌てる私を笑いながら、
「やっぱりな。そんな事だろうと思ったよ。
だからメモ取って、確認しろって言っただろ。
何回俺に言わすんだよ。」
「だって・・・その時は書く物が見当たらなかったんだもん。」
宏光は、"はぁ〜っ‼"っと大きな溜め息をつくと、
「お前、治す気が無いだろう。
俺は社会人として、どうかと思うけどな。」
偉そうに言う宏光に謝るのは悔しいけど、言ってる事は正しいから、
「ごめんなさい。此れからはちゃんとします。」
そう謝った。謝ったけど、良く考えたら宏光に謝るのおかしくない?
「ちょっと待ってよ。何で私、宏光に謝んなきゃいけないわけ。」
そう言って睨むと、
「お前の為に、アドバイスしてやったからだろ。」
当たり前のように言われた。
"う〜ん。そうなんだけど・・・やっぱり納得がいかない。"
でも結局は何時もこんな感じで、宏光がお兄さんぶって話を終わらせてしまう。
どうせ勝ち目が無いから、諦めて話題を変える事にした。
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作者名:紅廉 | 作成日時:2016年3月8日 3時