拐ってよ。7 ページ7
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「へぇ…青子ちゃんの幼馴染みなんだ」
「そうなんですよ!Aさんっ」
快斗君は青子ちゃんの幼馴染みらしく、見るからにきっと快斗君のこと好きなんだろうなと感じられる。
いいねぇ、青春を謳歌していて羨ましいよ。
好きな人かぁ…。欲しいなぁ。
「ね、Aさんって彼氏とかいんの?」
「あぁ、…えっとね彼氏いない歴=年齢だから…あはは」
あ、そうなんだ。と短く返事をされて会話終了。
暫くの沈黙が流れて、それを青子ちゃんが破った。
「ねえ、Aさん
警察官に、なろうと思ってるって本当?
それも、お父さんの下で働くとか聞いたけど」
「あ、うん。そうだよ?あと1週間後に試験なのよね〜」
えぇっ!と青子ちゃんは可愛らしく口を手で抑え、目を真ん丸くして驚いていた。
私にも凄く大切な試験。
今でもとても緊張していて、ネガティブ思考にだんだん陥ってしまう。
はあ、と深くため息をつく。
私は頂いたチョコレートケーキを切って一口パクリと食べる。チョコレートの少し苦い感じと甘いクリームの味が舌に広がっていってとても美味しい。
「美味しいね、これ。私チョコレート大好きなの。」
「俺も大好きっすよ、チョコレート。」
「そうそう、快斗ったらいっつもチョコレートアイス食べてるんですよー?」
青子ちゃんは嬉しそうにニコニコしながら話してくれる。
私がどんなに鈍感でも、彼女が快斗君のことを好きなのは目に見える。
「へぇ、そうなんだ。美味しいものね」
私はそう言って、ブラックコーヒーを喉に流し込んだ。
まあ、ブラックっていっても苦いの苦手だからミルクは多少入っているけど。勿論角砂糖も少し。
「…うわ、にっがぁ!Aさん、よく飲めますねっ」
青子ちゃんは意地を張ったのか、私と同じようなコーヒーを一口飲むとそう言った。まあ、私も高校生の時は嫌いだったからなぁ…。未だにブラックは無理。
青子ちゃん凄い可愛いな。
「ふふ、まあね。」
私はチラッと快斗君の方を見ると遠くを見つめてトランプをシャッフルしていた。……やっぱり、マジシャンは手先が器用何だなぁ。
私はぼんやりとそんなことを思って、もう一度コーヒーを喉に流し込んだ。
喉に流れてきたコーヒーは少し、甘かった。
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向日葵@sunflower - 推しが!独占欲!むき出しで!とても良いです!ありがとうございまぁァァァす! (2020年5月23日 22時) (レス) id: 66b31af3bc (このIDを非表示/違反報告)
みんちゃ。(プロフ) - メオさん» すこし訂正しました! (2018年12月19日 19時) (レス) id: 761e184520 (このIDを非表示/違反報告)
メオ - これと全く同じ作品を見たことがあるんですけど、リメイクですかね? (2018年12月19日 17時) (レス) id: 6647a9b02a (このIDを非表示/違反報告)
コナン - キッドちょっと怖い・・・でも良い! (2018年10月4日 21時) (レス) id: 00825b5b1e (このIDを非表示/違反報告)
彩雪姫 - 凄く面白いです!お気に入りしてます! (2018年10月4日 20時) (レス) id: 00825b5b1e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みんちゃ。 | 作成日時:2018年5月21日 22時