プロローグ 1 ページ1
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私、死んじゃったのか……
なんて、自分の死をどこか他人事のように感じながら、幽体となった私は動かなくなった自分の肉体をぼーっと眺める。
幽体離脱という言葉を耳にした事があったけど、今の私はそれに近い状態なんだと思う。といっても、私の場合は体験なんて一時的なモノではなくて、永遠の、肉体からの幽体の離脱。もう戻れないのだろう。
凄く悲しくてつらい筈なのに、やっぱり実感がわかない。
死に関してあまり動揺していないのは、死ぬ直前の記憶がないからか、それともこうして幽体、即ちゴーストとしてまだ生き続けているからなのか。……たぶん、その両方かな。
それにしても、まさか自分がゴーストになるだなんて。私にはまだ未練があるのかなぁ……と、また他人事のように考えながらぼーっとしていたら、私の視界に、私の肉体に向かって手を伸ばす父親の姿が映った。
「セクハラですよ、クロウリーせんせ?」
教育者である父に揶揄うようにそう言うと、父は慌てたように手を引っ込めていた。触ってくれても良かったのに。そう思ったけれど、父のその様子が可愛らしくてその言葉は声には出さなかった。
「私はまだ何もしていませんよ。それにこの様子では……」
振り返った父は複雑そうな表情を浮かべていて、そして、そこまで言って口を噤んだ。続く筈だった言葉は大体の予想がつく。だけど、敢えてそれは言わなかったのだろう、私を思って。
先程、父に掛けた言葉にほんの少しの罪悪感を感じた。例え血が繋がっていなくても、父性愛を持って育てた娘には、こういう時くらい触れていたいと思うものなんだろうな、たぶん。
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塩(プロフ) - コメント失礼致します。ゴーストちゃんと生徒たちの関係性がとても可愛くて続きが気になります!ゴーストちゃんにはいろんな愛を感じて幸せになってほしい……!お身体に気をつけて、無理せず更新頑張ってください!応援しています! (2020年7月18日 15時) (レス) id: 791ebcf5a9 (このIDを非表示/違反報告)
ラム - 話し続きが気になる (2020年6月28日 15時) (レス) id: 9e05ed3410 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みるくる | 作成日時:2020年6月26日 18時