アイドルを目指す少女はYSP能力者9 【妖怪学園】 (ページ29)

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〜Y学園校内〜

ラント「ん…?」

臼見沢「…」

階段を降りたラントは、偶然左を曲がった

臼見沢先生を見つけ…。

ラント「…」

その様子に違和感を感じたラントは、

こっそり後をつける事に…。

ラントは気付かれないように

横歩きでゆっくりとついて行く。

臼見沢先生は、2階にある美術室の中へ入っていく。

ラント《今、美術の授業はないはず…。
何故国語教師の臼見沢先生が、
誰も居ない美術室に…》

曲がり角から顔を覗かせ、美術室の扉を

見ているラント。

すると再び美術室の扉が開き、

ラントは咄嗟に姿を隠す。

中から出てきたのは…。

ラント《来星ナユ!?》

ナユだった。

ラント《これは一体…》

こちらに向かって歩いてくるナユを見ていると…。

ジンペイ「わっ!」

ラント「だっ!?」

背後から突然ジンペイに驚かされ、

ラントは思わず声を出してしまう。

ナユ「ん?」

ナユは声がした方へ視線を向ける。

シーン…。

しかし、そこには誰も居なかった。

ナユ「…ん?」

気のせいだと思ったナユは、

そのまま去っていった。

.

.

.

.

ラント「…はぁ…」

咄嗟にA達を近くの倉庫に押し込んだ事で

何とかナユにバレずに済んだラントは、

安堵のため息をつく。

ジンペイ「何だよ! 急に倉庫に押し込みやがって!」

ラント「お前が驚かすからだろ!」

A《ジンペイさんったら……///》

Aは咄嗟にフブキの後ろに隠れた。

フブキ「ちょっ…A!?」
《何も隠れなくても…》

コマ「そんなに焦ってどうしたんです…?」

ラント「…よく聞け。臼見沢が、美術室で
来星ナユと密会していた」

YSPクラブ『えっ!?』

ジンペイ「おっと! おっとおっと! オットセイ!
あうっあうっあうっ」

マタロウ「って今新ギャグ披露してる
場合じゃないから!」

オットセイのモノマネをしているジンペイに、

マタロウからのツッコミ。

ラント「恐らく臼見沢は、奴等の手に落ちている
可能性が高い。徹底的に洗うべきだ」

A「……」
《ナユさん……何を企んでるの……?
まさか今もポルカ達を狙って……。
……そんな事、絶対にさせないんだから……》

それを聞いたAは険しい表情になっていた…。