めんへらかのじょ (ページ11)

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「目がマジじゃねえか、、でも程々にしとけ」

銀さんは、空気を読んでか
深くまでは踏み込んでこなかった。

「総悟の部屋にカメラ仕込むのはやめた方がいいかな」

「え、そんなことしようとしてたの、ダメだよダメ、銀さん怒るよ」

「はーい」

総悟不足で死んじゃいそうな時に
イヤホンから声が聴こえるのは救いだから
盗聴はやめられないけど。

「あ、総悟サボってる」

GPSを見ていたら、
総悟がフラフラと店に立ち寄り始めた。

イヤホンからは、
土方さんに仕事を押付ける声が聞こえた。

またサボりかあ、なんて思っていたら
総悟がいつか2人でお団子を食べた
あの店に入った。

「え、は、？」

つい、低い声が出た。

銀さんがそれに反応して
少しビクッとした。

『あら総悟くんいらっしゃい！』

以前、総悟を見て頬を染めていた
あのお姉さんの声だった。

なんで総悟って呼んでるの？
乃愛の総悟だよ、
乃愛以外の女の子はその呼び方しないでよ

『どーも。いつものくだせェ』

総悟も、下の名前呼びしたのを
スルーしないでよ

乃愛以外の女の子に
その呼び方で呼ばせないでよ

『総悟くんが来るの待ってたんだよ？
ほら、最近は来てなかったじゃない』

お姉さんの声は
イライラが溜まる。

「総悟の名前を気安く呼ぶなっての」

「乃愛さんまた盗聴ですか？」

「よく飽きないアル、
サドの盗聴して何が楽しいネ」

新八くんと神楽ちゃんも
盗聴やGPSに関しては
銀さんと同じく、不思議そうだった。

『俺も忙しいんでィ。あ、あんまりベタベタ触らないでもらえやすかい？俺は乃愛のものなんで』

「すき！！！！」

その場にいた全員がビクッとなった。

「何アルか急に」

「きいてきいてきいて、総悟がね、ベタベタしてきたお姉さんに、俺は乃愛のものだから触らないでって断ったの。これって乃愛がいちばんってことだよね、総悟も乃愛のこといちばんって思ってくれてるんだよね、どうしよう嬉しい！」

マシンガントークのように
一方的に喋ったため、
3人がドン引きの顔をしていた。

「こりゃ重症だな」

仕方ないでしょ、
いつもは総悟がいるから
こんなこと声に出せないんだもん。