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「おにが集まってきてるね。」
「1人じゃないんだ.....」
四階の片隅、Aとチシヤは壁の後ろに隠れる。
おにが三人フロアを徘徊していた。
Aが決心したように息を吸う。
「.....わたしが引きつけます。チシヤさんはこれを。」
風邪薬の箱を床に置く。
そして身につけていたドレスを静かに脱ぎ始めた。
「おっと.....」
チシヤが目線を逸らす。
「あ、ごめんなさい。衣装が重くて邪魔なので.....手伝ってもらえますか?」
後ろ髪をかきわける。
チシヤは目を細め背中のファスナーをそっと下ろした。
音をたてないようドレスを脱ぎ捨てる。
ヒールの高いブーツも同様に。
薄い白の○○○とコルセットという格好になったAは深呼吸をした。
「ありがとうございます、じゃあ.....行きますよ。」
「気を付けてね。」
Aはフロアの壁沿いに反対側へ移動した。
身軽になったので随分早く歩ける。
“大丈夫、陸上競技をやっていた頃を思い出して。”
自分にそう言いきかせ、屈めていた身体を起こした。
「!」
おにが一斉にこちらへ向かってきた。
弾かれたように走り出す。
たからばこから遠い場所へ、おにを誘導した。
「ッ!」
頬を銃弾が掠める。
一瞬痛みに顔を歪めるが、足は止まらない。
怖い、怖い.....早く終われ!!
鼓動がうるさい。
震える唇を噛み締める。
『むらさきのいろを確認しました。げぇむくりあ。こんぐらちゅれいしょん。』
ピタリ、お○○動きが止まった。
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npng01(プロフ) - 初めまして。作者さんのお話にハマってしまいました。パスワードを教えていただきたいです☺︎ (4月28日 8時) (レス) id: c93a1c32d7 (このIDを非表示/違反報告)
あおい(プロフ) - 初めまして。チシヤが推しなので楽しく読ませて頂いてます!良ければパスワードを教えていただきたいです! (9月20日 17時) (レス) id: d73fb9ea10 (このIDを非表示/違反報告)
くろねこ(プロフ) - このお話とても大好きです!良ければパスワード教えて頂けませんか(т-т) (7月15日 8時) (レス) id: 3340ef99aa (このIDを非表示/違反報告)
日笑(プロフ) - とても楽しく読ませて貰っています!ぜひパスワードを教えて頂きたいです!!これからも応援しています!! (2023年3月4日 21時) (レス) id: d4c1bf10fe (このIDを非表示/違反報告)
桃佳(プロフ) - 初めまして。いつも楽しく読ませていただいてます!宜しければパスワードを教えていただきたいです!よろしくお願いします! (2023年2月7日 0時) (レス) id: bb9872c217 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おこめ | 作成日時:2023年1月14日 9時