第十話�� ページ30
仁人「君が6人目の勇者だったのか！」
琉弥「ゆ、勇者？俺が？何言い出すんだ魔物め！」
舜太「ほらこれ！俺たちも勇者やって！」
舜太は自分の手の甲を琉弥に見せた。
赤く輝く牛乳瓶。
琉弥「う、嘘だ！だってあの人たちがお前らは魔物だって言ってた！」
仁人「何でそいつらの言うことは信じて私たちの言うことは信じてくれないんだ？」
琉弥「それは…だって…」
仁人「それにおかしいと思わないか？なぜ勇者が君一人に私たちの相手をさせるんだ。勇者なら一緒に戦ってくれるはずだろ？」
舜太「それに魔物に追われる勇者っていうのもおかしいわ」
琉弥「な、なんなんだよ！もう何がどうなってるんだ？！」
混乱している琉弥に、仁人たちはこれまでの旅の話を聞かせた。
―
琉弥「じゃあ、あいつらの内の一人が魔王だったってことか」
仁人「で、もう一人の方は無事だったのか？」
琉弥「よくわからない…急な出来事だったからあんまり覚えてなくて」
瑞生「まずいな…。柔太朗が心配だ…」
仁人「急ごう、この森を抜けると死の森なんだろ？」
瑞生「あぁ」
琉弥「皆、ごめん。俺…」
仁人「構わない。君は魔王に利用されていただけだ」
舜太「そやな！俺も良いシュート出してもうたしお互いさまや！」
太智「ぜーんぶ魔王が悪いんだ！早いとこ倒しちゃおうぜ！」
仁人「君の力が必要だ。一緒に来てくれるか？」
琉弥「うん！」
こうして、5人になった勇者一行は、捕らわれたと思われる柔太朗を助けに、そして魔王を倒すべく、死の森へと急ぐ―。
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作者名：milkssss | 作成日時：2019年7月15日 20時
