第十一話�� ページ31
死の森へと続く薄暗い道を、5人の勇者が進んでいる。
太智「そういえば最近、神見ないな」
舜太「琉弥が仲間になったから、そろそろ名前つけにきそうやのに」
瑞生「そういえばこの前相当落ち込んでたからなぁ。もう来ないかもしれないね」
仁人「…いいじゃないか。私もつっこむ体力を使わなくて済む」
舜太「ホンマに〜？なんか寂しそうやで」
仁人「そんなわけあるか！」
太智「でも、神がいないと琉弥の勇者名どうする？」
瑞生「そもそも勇者名はいるのかな？」
仁人「なら私が神に代わって琉弥に名を授けよう！」
琉弥「俺に？何々！？」
仁人「そうだな…。伊達の森で出会ったから…。よし決まった！琉弥の勇者名は"伊達の色気勇者"だ！」
太智「神と同レベルだな」
瑞生「仲がいいと考えることも同じになるんだね」
秀太「わー受けるー(棒)」
仁人「な、なんだその冷たい眼は！琉弥！どうだ！私の考えた名前は！」
琉弥「うん！すっごくかっこいい！仁人君ありがとっ」
太智、舜太、瑞生「おバカだったー！」
瑞生「それはさておき、そろそろ死の森だよ」
目の前に広がる暗黒の森。
その奥に、一際禍々しい色の館が建っているのが見える。
仁人「あそこに魔王がいるのか…」
舜太「ラストダンジョンってやつやな」
琉弥「緊張してきた」
仁人「しかし、困ったな…。柔太朗を含めても、まだ6人の勇者しか見つかっていない」
太智「俺が2人分戦うぜ！」
仁人「無理だ…。あの強さは半端じゃない。7人揃っていたとしてもどうなるか…」
琉弥「そんなに強いの？」
仁人「私たちでは手も足も出なかった」
琉弥「そうなんだ…」
瑞生「でも、7人目を探している間に、柔太朗の身に危険が迫るかもしれない」
仁人「ならばこうしよう。今回の目的は柔太朗奪還を最優先とする」
瑞生「そうだね。そうしよう」
舜太「でも魔王の能力がわからん。今行っても、また同じことになるで…？」
仁人「うーん…。何かあいつの能力のヒントになるものがあれば…」
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作者名：milkssss | 作成日時：2019年7月15日 20時
