第十五話�� ページ45
半年前、冒険のさなかに、それは天空からの光と共に現れた。
神「ほっほっほ！冒険の途中すまんの。お主、名前は勇斗で間違いないかの？」
勇斗「そ、そうだけど…じいちゃん誰？」
神「ほっほっほ！まぁ気にするでない！それより、お主には大事な使命があるのじゃよ。今日はそれを伝えに来た」
勇斗「俺に？なんだよそれ？」
神「お主はこの世に顕現した"2人目"の勇者なのじゃ。そして、これから目覚めるであろう他の"6人の勇者"と共に、復活した魔王を倒してほしい」
勇斗「俺が…勇者…？！」
神「そう。おぬしはどうやら常人離れしたかなり高い身体能力を持っておるようじゃし、さらに、おそらく、他の6人の勇者とは比べ物にならんほど強力で、最強の能力を身に着けておる」
勇斗「はぁ…。まぁ昔から体は丈夫だったけど…」
神「じゃが、強力な能力にはそれ相応の代償も付きものじゃ。それに付け入るすきも大きい。悪しき心に利用されるかもしれん。じゃから、力の使い方には気を付けるんじゃ。よいな？」
勇斗「何かよくわかんねえけど…。俺には、魔王と戦える力が、世界を救える力があるってことだな…？！」
神「うむ。やってくれるかの？」
勇斗「もちろん…。俺にそれができるんなら…！」
神「いい返事じゃ！それでは行くのじゃ！"7人の勇者"の力で、この世界に平和をもたらしてくれ！」
勇斗「わかった…！」
―
そして、勇斗は仲間を見つけるべく旅を続け、"終焉の谷"というところに辿り着いたところで、記憶が途切れているらしかった。
瑞生「終焉の谷…か」
柔太朗「そこなら知ってる。一度他国との協定会議の際に近くを通ったことがある」
太智「どんなところなんだ？」
柔太朗「ここから山を2つ超えたところにある谷で、そこに踏み入った人間は2度と帰ってくることがないらしく、今は誰も近づかない辺境の地だそうだ」
仁人「誰も近づかない、か。身を隠すにはうってつけの場所だな」
瑞生「勇斗を操っていたのが本物の魔王だとして、そこに身を潜めているっていうは考えられるね」
太智「よっしゃ、じゃあ早速そのなんとかの谷に行こうぜ！勇者も7人揃ったんだし！！」
仁人「まったくお前はいつもせっかちさんだな。だがそうだな！必ず私たちで魔王を倒すぞ！」
仁人の掛け声で、他の6人も大きな声で掛け声をあげた。
そして―
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作者名：milkssss | 作成日時：2019年7月15日 20時
