君は僕の太陽【fischer's】 (ページ13)

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マサイside

彼女に手を取られ、一緒に走っていく。銀杏並木に着くとAちゃんは、銀杏がゆっくりと散る中でくるくる回っている。

『きゃーっ！すごーぃ！銀杏ってこんなに綺麗なんだね！』

そう言ってこっちを振り返った彼女の笑顔を写真に収めた。

『あっ！今撮ったでしょ？不意打ちはだめだよっ？』

笑ってる彼女もちょっと頬をふくらまして怒っている彼女も全てが愛おしい。友達としか思われてないことはわかってた。でもなんでだろ、言いたくなった……のかな。

マ「Aちゃん、俺、君が好きだ。俺と付き合ってください。」

Aちゃんは目を白黒させている。俺が好きなことなんて気付いていなかったんだろう。

『マサイくん、私、他に好きな人が……』

マ「シルクだろっ？でもキョウコちゃんがいるから諦めたいけど、諦められないってとこかな？」

『っなんで！？』

マ「気づいてないかもしれないけど、Aちゃんけっこう顔に出るタイプだよね。俺周りのやつらの人間観察するの好きでさ、なんとなくわかるんだ。」

『それじゃ、……

マ「それでもいいから、俺と付き合ってほしい。Aちゃんはシルクのこと諦めなきゃって思ってるんだろ？俺のこと利用したらいい。一緒にいたら俺が楽しませてあげるし、絶対好きにさせてみせる。シルクのこと忘れたいなら、

『いいよ。』

マ「えっ？」

『私、マサイくんの彼女になる。……よろしくね？』

マ「やったぁーっ！！」

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本当は、シルクもAちゃんを好きなこと。キョウコちゃんと別れようと思ってること。全部わかってたんだ。でもシルクにAちゃんをとられたくなくて俺は彼女に何も伝えなかった。俺ってやなやつなのかな。