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第三十二話 涙 ページ37

更新する!! ちゃんと更新しますからぁ!!!!
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SIDE_OSAMU DAZAI


医務室で横たわる相棒をドアに凭れ掛かりながら見ていた。

医者によれば出血は多かったが命には問題ないらしい。


「私の所為だね」


車の中で意識を失った中也は今だ目覚めない。


私があの時もっと警戒しておけばよかった。

中也も、Aちゃんも、こんな事にはならなかったはず。


コンコンと医務室のドアがノックされる。


「なんだい、安吾」


私はドア越しに話しかけた。


「太宰君…首領はなんと?」


此処に来る前、私は首領に状況の説明をしてきた。

その間、安吾には中也を医務室に運んでもらったり、Aちゃん奪還作戦のための人員を確保しに動いてもらっていたのだが。


その必要もなくなった。


「首領はAちゃんをスパイとみて疑ってたのは知ってるでしょう?」

「ええ」

「そういう事だよ。Aちゃんは元の組織に回収された。私たちが疑っていることがばれたんじゃないかい? ほら、昨日の夜Aちゃんが起きていた可能性だってある。首領と面会した時に盗聴器を仕掛けたかも。私たちは泥酔していたから報告するタイミングは簡単だったろうね」

「それは、首領はAさんをそのままにして置くということですか」


私は拳を握り締めた。

無邪気な、ただの子供みたいだった。

少なくとも話している中ではそんなそぶりは全く持ってない。

確かにQのときは怪しく思ったが。


「中也がね、泣いたんだよ」

「中也君が?」

「ごめんって、助けられなくてごめんって、寝言だけど」

「太宰君…あなた」


私は、Aちゃんがスパイだとは思わない。

中也があそこまで肩入れするんだ。単細胞な阿呆だけど、馬鹿じゃない中也が。

中也はAちゃんと一日一緒にいて感じていたはずだ。


「なぜだろうね、私は今、あの子を無性に助けたいんだよ」

「…最後、連れ去られるところを見ていたのは中也君だけでしたっけ」

「うん、おそらく、Aちゃんは恐怖に染まった顔をしていたんじゃあないかな。そのあとも、ずっと逃げたくて踠いた」


中也は、その光景を見て居ながらも助けられなかった。

罪悪感に心がつぶされるのもうなずける。


「太宰君、織田作さんに連絡が行きました。仕事が終わり次第駆けつけるそうです」

「ああ、ありがとう」



「それと、涙は拭いておいてくださいね?幹部なんですから」

「うふふ、そうするよ」



 

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みぃ(プロフ) - 傾国萌えのセネンさん» !? すみません、コメントに気がついて居ませんでした!! 遅くなって申し訳ございません! あら、そうなのですね、知りませんでした。書き換えて起きますね! (2018年4月3日 18時) (レス) id: d62fbb3902 (このIDを非表示/違反報告)
傾国萌えのセネン - 13話を見て思ったのですが、ユリの花は匂いが強く花が下向きに咲いていて縁起が良くないのでお見舞いには向いていないですよ。 (2017年9月17日 23時) (レス) id: 343bba7f6a (このIDを非表示/違反報告)
みぃ(プロフ) - 由由由さん» おお! こっちにもコメントくださいありがとうございます! 頑張りますね! (2017年8月1日 8時) (レス) id: d62fbb3902 (このIDを非表示/違反報告)
由由由 - 面白い!続きが楽しみ! (2017年7月31日 17時) (レス) id: 1589b544b5 (このIDを非表示/違反報告)
みぃ(プロフ) - 藤猫さん» コメントとご指摘ありがとうございます! 矢張り夜中に更新すると誤字が増えますね…ありがとうございました!! (2017年3月30日 10時) (レス) id: 7206b13d0b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みぃ | 作者ホームページ:p://  
作成日時:2017年1月20日 23時

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