序章 全ては二分間の出来事である。 ページ1
目の前で行われる銃撃戦。
私はスクールバッグを握りしめる。
「な…ここはどこなの?」
事は、2分前にさかのぼる。
___
高校2年生の皐月Aは、いつものように学校から一人で帰宅していた。
場所は東京郊外にある田舎町。
「…重いなぁ」
今日はいつもより荷物が多い。
バックの中には家庭化以外の全教科が入っている。ついでに体操服もだ。
夕暮近い田舎道を寂しく歩いて行く。
住宅街に入り車通りが多くなってきた。
「黒ネコだ」
いきなり目の前に現れたのはここらでは有名な可愛い野良猫。
みんなの人気者で、いつも私はこの子に合ってから家に帰る。
「今日もたのしかったよ〜」
「にゃぁ〜」
返事をするように鳴いた黒ネコを見て少し微笑む。
すると、黒ネコは急に走り出した。
道路のほうに。
そして私もいつの間にか道路に出ていた。
思考よりも体が先に判断していた。
車だ。
ネコが車に轢かれそうに…
___違う
視界に入る大型トラック。
ネコはちょうど私の足元だ。
このままだったら共倒れ。
私はとっさにネコを丸め、抱え込んだ。
ネコは生きれるかもしれない。
今までで体験した事のないような痛みと共に、私は意識を手放した。
これが二分前の話だ。
しかし、ここは天国でも言うのだろうか。
一度も見た事のない路地裏。
そこから見える銃撃戦。
「にゃぁあ」
「…あんたも一緒なのね」
意識を手放したかと思った私だったが一行に手放せなく、ただただ痛いだけだった。
運転手も来ないし〜…少し目を開けてみるとこういう状況だったのだ。
「痛いし・・・絶対これ、骨折れてるし」
ぶつぶつ言いながら銃撃戦とは反対の方向にネコとスクールバックを連れて歩きだす。
聞きなれない銃声音を後ろに向けた時、これ又聞いた事のない≪カチャ≫という音がした。
後頭部に固いものが当たる。
「ねぇ、君、いったいここで何してるの?」
聞いた事のある声。
でも、は?
「良いからこっちを向いてみて」
言われるがまま。
私はもう一度銃撃戦のほうに体を向ける。
「…もう一度聞こう。君はいったいここで何をしてる?」
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みぃ(プロフ) - 傾国萌えのセネンさん» !? すみません、コメントに気がついて居ませんでした!! 遅くなって申し訳ございません! あら、そうなのですね、知りませんでした。書き換えて起きますね! (2018年4月3日 18時) (レス) id: d62fbb3902 (このIDを非表示/違反報告)
傾国萌えのセネン - 13話を見て思ったのですが、ユリの花は匂いが強く花が下向きに咲いていて縁起が良くないのでお見舞いには向いていないですよ。 (2017年9月17日 23時) (レス) id: 343bba7f6a (このIDを非表示/違反報告)
みぃ(プロフ) - 由由由さん» おお! こっちにもコメントくださいありがとうございます! 頑張りますね! (2017年8月1日 8時) (レス) id: d62fbb3902 (このIDを非表示/違反報告)
由由由 - 面白い!続きが楽しみ! (2017年7月31日 17時) (レス) id: 1589b544b5 (このIDを非表示/違反報告)
みぃ(プロフ) - 藤猫さん» コメントとご指摘ありがとうございます! 矢張り夜中に更新すると誤字が増えますね…ありがとうございました!! (2017年3月30日 10時) (レス) id: 7206b13d0b (このIDを非表示/違反報告)
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