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第十六話 死因 ページ19

私はこの最悪の呪いの発端について話すことにした。


「これは、私はまだ5の時でした」


__その時、私は幼稚園の年長さんのころだった。


一軒家に兄二人と両親、祖母と暮らしていた。

何も嫌なこともなく、幸せで、とても充実した日々だったことを覚えている。


最初に死んだのは両親だった。

警察から電話があり、交通事故だった。


その時の記憶はあまりないのだが、その後兄から聞いた。


次、死んだのは祖母だった。

両親の死の直後から体調が悪化。 病死で、両親の死から2週間後のことだった。

元々体が弱く、病気がちだったらしい祖母だが、身内の死に精神面がやられ、体を壊したのだろう。 すでに高齢だったため、免疫もなく、風邪をこじらせたということだった。


兄達と私は親戚に引き取られた。

私が小学校に入学したころ、下の兄が死んだ。 当時中学1年生だった。 下校中、川におぼれたとのことだったが、なぜ下校中に川に入ったのかはわからない。


こうも立て続きに肉親が死んでいくと、私たちを見る憐みの目は淡々と強くなっていく。


次は学校の友達だった。

一番の親友の子。

…自 殺だった。

学校にも慣れてきたころで、別に嫌がらせなどは受けていなかったはずである。

原因はいまだ不明で、遺書すらも残っていなかった。

一時期は他殺なのではないかと騒がれていたが、原因は迷宮入りとなり、その話は世間から消え去った。


その後、上の兄、引き取り先の家族など、数名がなくなるが、それは中学生に上がってからのことだった。


「へぇ…ほかも、そんな感じ?」

「…まぁいろいろありますが…」

「はい、お茶」


与謝野女医がお茶を出してくれた。


江戸川さんは一瞬曇った表情になると、私の顔をジッと見つめた。

私は目が合ってしまい、どうしようもないまま固まっていた。


「このままでは、確かに不幸な少女に思われる。 が」


太宰さんがそういった。

__「が」?


「不自然だ。 不自然すぎるほどにね。 僕にはなんで君が気が付かなかったのかが知りたいね。 ありえないじゃないか。 これが本当なら君は本当に呪われてるね」


…ちょっと意味が分からない。

なぜ、私は呪われていない前提なのだろうか。 私はそういっているというのに。

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(プロフ) - 16ページ 放棄 は誤字ではないでしょうか? (2021年5月26日 23時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
文豪 - だ、太宰さんカッケー! (2019年6月9日 16時) (レス) id: 31faebb885 (このIDを非表示/違反報告)
みぃ(プロフ) - 詞音さん» コメントありがとうございます! 途中更新停止とかしてしまってたのでメチャメチャ時間掛かってます(汗 他の作品もほぼ完結してないという事態でして(泣 だいたい、一話書くのに2時間かけてます。あ、アンケートありがとうございます! (2018年4月8日 19時) (レス) id: d62fbb3902 (このIDを非表示/違反報告)
詞音 - 私も書いてみようかな…。(・∀・;) (2018年4月8日 17時) (レス) id: 6b5092fe94 (このIDを非表示/違反報告)
詞音 - あと!太宰さんとの師弟関係が見てみたいです!新作楽しみにしています! \(´∀`)/二回コメントしてすみません (2018年4月8日 17時) (レス) id: 6b5092fe94 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みぃ | 作者ホームページ:p://  
作成日時:2017年5月14日 2時

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